今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

今年はちゃんと振り返りをしたい -2月編-

早くも今年2ヶ月が過ぎました。ちゃんと振り返りをしましょう。

 

townbeginner.hatenablog.com

タロットによると2月は死神の逆位置。

2月:死(逆位置) -グレーゾーンに陥る・無気力や無感動・希望が見いだせない状況-

 不穏なカードでしたが、言うほど無気力や無感動な状態には陥らなかったようには思います。ただ、カードリーディングのサンプルには、

「抜本的な変化の訪れを待ちながらも、変わらないでいることを選ぼうとしているのかもしれません」

 とあり、ぐさっと来ることがありました。人間関係の構築とか暮らしとか仕事とか、基本的なことを見直そうと思っていたのですが、あまり成果が出ない(基礎訓練が習慣として続けられない)月でした。見直すことが目的になって具体的な目標が曖昧なままになってしまっていたのかな、と。

 

思い出しました。

テーマカードは世界の正位置。最後のカードだったらよく分かるのだけど、キーカードとしてはどう読み解けばいいのか、ちょっと困っています。ライフワークや人生の目的を決めるとか、そういう大きな事柄と向き合うべし、あるいは自己を信頼して追求し続ける、ということを意味するのでしょうか。ともあれ、かなり強いキーカードなので、心に留めて生きていきます。 

 これ、多分テーマをちゃんと決めろってことなんじゃないだろうか。

 

3月はテーマを決める月にします。適宜変えるとは思いますが、何も中心が無いのは決まりが悪いです。ちなみに3月は、

 

3月:恋愛(逆位置) -決断することから逃れたい・優柔不断な態度・迷い- 

 

テーマがブレブレになりすぎないようにします…。

神楽坂を歩いて読んで心の澱をかき混ぜる

  何か心に澱のようなものが溜まっていて、堪えられないほどではないけど上手く言語化できなくて、心が寂しくて居心地が悪くなってた。運動をしたらスッキリした気分になるだろうな、とは思ったけど、また溜まった澱が悪さをするだろうな、と思ったこと、前日に神楽坂の話をしていたので、久々に龍朋の炒飯を食べて神楽坂をぶらぶら歩こう、と決めた。何かつまめるものがあったら、それでビールを飲むのもいいな、と思いながら神楽坂へ向った。

 

  あ、先に言っておこう。

  ただ神楽坂を歩いて本を読んだだけの話がダラダラ続くだけです。

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 予定通り龍朋の炒飯。

 ご飯の他には卵、チャーシュー、ネギだけのシンプルな具材だけど、ラードのコクが良くて一気に食べてしまう。ビールを頼もうと思ったけど、店外に並んでる人もいるし長居はするもんじゃないなと思い取り止め。客層は思った以上に家族連れが多かった。地元の人が来てるんだろうな。確かにラーメンや炒飯が1000円以下の中華料理屋は家族連れだと助かる。子供の頃に中華料理屋連れて行かれたのを思い出した。

  客層の7割はラーメンを食べていたけど、炒飯が美味しいのだから回鍋肉とかの炒め物も美味しいはず。今度は回鍋肉を食べようと決めて店を出る。

 

  次はどこへ行こうか、なんだかブックカフェとか多いな、龍朋にも「読書会」とか置いてあった、と思いながら歩いてたら謎が解けた。

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 神楽坂、新潮社があるのか!

 考えてみたら、飯田橋の界隈は、護国寺に講談社があったりと出版社が割りと多い区域だ。なるほど。なんだかスッキリした気持ちになった。

 

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  もう龍朋で昼ご飯は済ませたからまた今度。しかし前菜が主役とか、おしゃれな店構えなのに「牛カルビ焼肉丼」とか豪快なメニューが載ってたりと、面白そうな店が多い。

 

  歩いて赤城神社に到着。

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(QRコード……???)

  愛宕神社ではお賽銭がEdyで払える、と言うのは聞いたことがあるけど、こうやって目の前にITが出てくると面喰らってしまった。美術館のような観光スポットと捉えれば全然不自然では無いはずなのに、神社や寺はまだそういう捉え方が自分の中でできてないんだと思った。今後、こういう場所が増えてくれば慣れてくると思うけど。

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  妙に映画やドラマのヒット祈願絵馬が多いな、そんなにここって有名なの?と思っていたら、どうやら近くにアニメの制作会社があるらしい。さっき新潮社があったし、そういった制作会社が近くに構えているのは自然だと納得。

 

 ブックカフェも多かったし久々に本でも読もうと思い、店内で本を探す。

kamomebooks.jp

  本の陳列に「男の愉しみ」「料理の真髄」など、一風変わったテーマを掲げたテプラが貼ってあったので、その列を確認してみた。

「男の愉しみ」には1列だけだったが、ラインナップに合ったのは、池波正太郎「男の作法」に「バックギャモン・ブック」。 

男の作法 (新潮文庫)

男の作法 (新潮文庫)

 

 

改訂新版 バックギャモン・ブック

改訂新版 バックギャモン・ブック

  • 作者: 望月正行,景山充人,桑門昌太郎,日本バックギャモン協会
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2017/04/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 これはかなり信頼できるぞ!と胸を躍らせ本を探す。奥の方には漫画コーナーがあっったので、久々にイレギュラーな漫画でも買ってみるかと本棚を確認する。

少女漫画の定番ラインに、岡田あーみん「こいつら100%伝説」があった。  

こいつら100%伝説 (1) (りぼんマスコットコミックス (530))

こいつら100%伝説 (1) (りぼんマスコットコミックス (530))

 
こいつら100%伝説 全3巻 完結セット (りぼんマスコットコミックス)

こいつら100%伝説 全3巻 完結セット (りぼんマスコットコミックス)

 

  この本屋で本を選べば間違いないと確信した。

  カレー沢薫先生のを買おうかと思ったが、さすがに店内で大爆笑したら迷惑だろうから断念。藤子・F・不二雄のSFが気になったのと、「男の愉しみ」が信頼できるので1冊何か気になったものを読もうと決めた。

 

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藤子・F・不二雄「ドラえもん」「SF・異色短編」、トーマス・トウェイツ「ゼロからコースターを作ってみた結果」。

ドラえもん (むかし話編) (小学館コロコロ文庫)

ドラえもん (むかし話編) (小学館コロコロ文庫)

 

 

SF・異色短編 3 (藤子・F・不二雄大全集)

SF・異色短編 3 (藤子・F・不二雄大全集)

 

  

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

 

それとiPad Kindleで読みかけだった佐藤優「読書の技法」。 

 

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

 

   ゼロからトースターは、語り口がブログの文体に近くなっていて(「あれ?詰んでね?」とか「何それこわい」とか)、これは訳者の村井理子氏がこの本のコンテキストを正確に理解しているからこそ出来た訳だと思う。読後の感想としては、いつも薄っすらと感じている「現代社会じゃなかったら自分は何も出来ずに死んでるだろうな」という感覚を強化するものだった。鉄やニッケル・プラスチックなどの製造業は当たり前のように存在しているけど、特に重厚長大産業は一度破壊されたら復旧は困難だろう。自分たちの社会は案外危ういバランスの上に成り立っている。

 

 佐藤優氏の本は、以前も似た本を読んだけど「高校の基礎訓練をしっかりすべし」というのはその通りなのだろう。勉強法や参考書籍を並べていたが、数年たった今はスタディサプリなどのような環境も整っているので、やる気に慣れば学習環境は比較的整えやすくなっている。もちろん、どのようにモチベーションや習慣を維持するのか、という課題は残るのだけど。*1

 

  本屋で本棚を眺めていると、これだけ本があるのに1%も知らないのかと打ちのめされるような気分になることがあって、今日も似た感覚に襲われたのだけど、なぜか

「いや、しょうがねえだろ」

 と開き直ることができた。どういう心境の変化かはわからない。言えることは、これで少し心の澱みが沈殿していた状態からふわりと浮かび上がったこと、本を読むのが改めて楽しいと思ったこと、読書した経験が本当に血肉になっているかどうはか改めて検証しないとと感じたこと、そんなところ。

 ふと、こういう時普通の人々はどうしているんだろう、と思った。親しい人を呼び出してお茶しながら話したりしてるんだろうか。あまり1人で何かして解決策を探ったりはしないのか、そもそも心に澱は溜まらないのだろうか。「澱」としか表現できなくて、どう書き表したらいいのかわからないのだけど、悪意のような闇でもなく、焦りのような活動を促すような感じとも違う、ただ沈殿している状態の心。

  

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  神楽坂から飯田橋へ歩いてみた。橋の専門店や川辺のカフェなど、ここにも面白い店があった。面白い専門店がある街は好きだ。

 

  神楽坂は龍朋しか知らなかったけど、気候が穏やかになるととても歩いて楽しい街になると確信した。少し頑張って歩いて神保町へ抜けるのも面白そうだ。春になったら歩こう。

 

 そろそろ日が暮れてきた。夕飯の時間だ。

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 どうしても龍朋の回鍋肉が気になってしまった。

 期待通り美味しかった。キャベツが美味しい。肉はもう少し柔らかめのほうが嬉しいけど、十分行ける。ご飯が進みすぎるので小ライスでは物足りないと感じてしまった。でも我慢する。

 

 またしばらくしたら澱が沈殿してくるのだろう。その時はまた街を歩く。今度はどこの知らない街を歩こうか。

*1:地理を勉強しているけど、止まってしまってるな……

何年も片想いしている人が結婚してしまいました。気持ちを切り替えられる自信が無いのでもしアドバイスがあればお願いします。

  Q-Boxに表題の質問が届いてました*1

 

  長くお待たせしてすみません。回答を考えていたのですが、どうしても空を切るような言葉しか出てこなくて、回答するのをためらっていました。なので、ここから書く言葉もすみませんがあまり自信がありません。そのことを念頭に置いた上で、読んでいただけますと幸いです。

  

   自分は失恋したけど、他の人たちは何も問題が無いように普通に学んで遊んで恋をしてと、何も支障が無いように生きているように見えるかもしれません。しかし、「よくある失恋」と言うのであれば、なんでそんなに何も問題が無いように生きているように見えるのか。もしそう見えてるとしたら、理由は二つあります。一つは、自分自身の苦しみが強すぎてそう見えてしまうこと、もう一つは、失恋した人はそれぞれ折り合いをつけている、ということです。

 

苦境に立たされた時は他人が眩しく見える

  一つ目は、まあ失恋に限らないです。自分が苦境に立たされた時は、苦境に立たされていない人が何も問題が無いように見えるものです。なので、こればかりはどうしようもありません。これについては、苦しんでいない(ように見える)周りの人に八つ当たりをしないようにしてください。それだけでとりあえずは十分です。せっかく構築した人間関係なのに、自分の苦しみを倍加させるような顛末にしてしまうのはよろしいことでは無いですからね。優しくできない、とかそういうことを気に病む必要はありません。苦しくて余裕がないのだから仕方ないじゃないですか。熱があるのに普段通りテキパキ動けと言われても無理なのと一緒です。

 

時間を味方にして折り合いをつける

  もう一つの「折り合いをつける」。こっちが肝なんですが、あいにく「こうすれば折り合いつけられますよ!」というアイデアは残念ながら持ち合わせていません。ただ、一つわかるのは「時間を味方につけることは大事」ということです。

  質問者さんがどんな方なのかは全くわからないのですが、例えば1日前に会った人のことは覚えてますか?多分覚えているでしょうね。では、5000日前に会った人のことは?さすがに覚えていないんじゃないかなーと思います。たまたまその日が何かの記念日で写真とかたくさん残していたら別ですが。

  人間には忘れる能力というのが備わってます。その能力は完全ではなく、どうしても忘れられないことがあります。その代わり、付随する感情は、少しずつ変質していきます。「変質」と書きました。文字通りの意味です。当初感じていた感情は確かに薄れるのですが、それとは別の感情が生まれてきます。懐かしさだったり、自分の無理解に気付いて恥じる気持ちだったり、理不尽とわかって腹立たしい気持ちだったり。そうなった時、「折り合い」が付くのだと思います。

  今はその人を見たら、目を閉じたくなってしまったり、立ち去りたくなったり、そういう事実を見たくないくらいの辛い気持ちになるかもしれません。しかしそれは、次第に胸が少し疼いたり、あるいは何も思わなくなっていきます。胸が疼いても、それだけです。それはそれとして、その時はあなたが今したいこと、やらないといけないことがあるのでそちらに集中するようになります。その時には、感情が変質して動けるようになるからです。

 

  「時間が経てば感情は変質するのか?」という問いにはYESと答えておきます。ただし、どれくらいの時間が必要かは個人差も強いので答えることはできません。新しい恋を始めるとか、何かに打ち込むことができれば早くに折り合いをつけられることができると思いますが、そうですねえ。こればっかりは僕も知りたいです。

  あ、一つヒントがあるかもしれません。僕が離婚した時から1年間は燃え尽きてボロボロだったのですが、その時は転職したてで仕事も上手くいかなくてすっかり自信を無くしていました。かろうじて人狼のお陰で首の皮1枚繋がっている状態でした。環境を変えることは良いきっかけもなることもあるので、転職するなということではないのですが、何か自分が自信を持って取り組めるような活動を押さえておくと良いかもしれません。

  質問者さんは、「これなら誰にも負けない!」「これやってる時めっちゃ楽しい!」という何かはありますか?あるんだったら、そこに鍵があります。やりましょう。無い?あったけど色褪せてしまってる?じゃあ、見つけにいきましょう。何処かは分かりませんが、とにかく何処かへ。知らない街を歩くことは思った以上に良い発見がありますよ。

 

その失恋は「あなた」だけのもの

  「片想いしてた人が結婚」したなんて、よくある話です。でも、そんなこと言われても納得しませんよね。僕もしょっちゅう経験しましたが、だからといって「僕もよくありますよー」という言葉が何かの慰めになるとも考えにくいです。その失恋は、あなただけの失恋、あなただけの痛みだからです。あなたが骨折したとしても、骨折自体を医者は治すことはできません。医者に出来るのは、治るようにギプスをしたり手術をしたり。治る間に感じる痛み、治すための細胞の力、そして治った後も雨が降ると少し感じる痛み。全て、あなた自身の痛みであり、あなた自身の力です。痛みも力も私は引き受けることはできません。その代わり、あなたの力を維持する・伸ばすための方法なら何か提供できるかもしれません。私も、あなたの回りにいる人々も。 

 

  そうですね。せっかくなので、オススメの担々麺の店を紹介します。

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  神保町「成都正宗担担麺つじ田」の汁なし担々麺。 

  お祝い事や一週間お疲れ様とかいう時に、僕は坦々麺を食べます。調子のいい時、特に予定が無い時には少しビールも飲みます。もともと辛い食べ物は好きなんですが、まあちょっとした儀式も兼ねています。味覚と嗅覚と痛覚という身体へのアプローチ。

  これは儀式の一例です。温泉に入るとかアロマオイルを炊くとか、身体に関するアプローチも案外バカにしたものじゃありませんよ。物理で殴って解決することは案外ありますので、そちらも併せて探してみてはいかがでしょうか。

 

  今の僕から言えることはこれくらいです。

*1:質問箱は運営があまりに信用ならないので使わないようにしています。アカウントもどこかのタイミングで閉鎖予定です。

今年はちゃんと振り返りをしたい -1月編-

今年始めにタロット占いしました。

townbeginner.hatenablog.com

1月の答え合わせです。

 

1月:塔(逆位置) -混沌として漫然とした状況・どうして良いかわからずに戸惑う・事態の悪化に気付いていてもやめられない- 

 仕事がらみで戸惑うようなことはあったんですが、全体を通してというよりスポット的な感じだったので1月を象徴するか?というとちょっとしっくり来ないです。塔の逆位置の解釈の一つに「気付かぬうちに関係の終焉を迎えている」というのがあるのですが、こっちのほうがまだしっくり来なくは無いかな、と思ってます。*1

  仕事以外に楽しいことはたくさんあったけど、今後に向けて力をつけるとか、そういう活動に時間を割けなかったのは反省。「行き詰まり」というほどではないけど、少し閉塞感を感じてしまっているので、外に向けた活動ができるよう準備をしたいな、と思ってます。

 

  明日から2月です。

2月:死(逆位置) -グレーゾーンに陥る・無気力や無感動・希望が見いだせない状況- 

 1月の生活を繰り返していると辛い状況に陥るぞ、と言われてる気がします。生活習慣見直します……。

 

 

*1:期末が近いから、組織変更とかが決まったとかを予想しています。

精一杯のすべらない話

  質問箱に質問が来ていました。

「とっておきのすべらない話をしてください。(字数制限なし)」

 

  何という無茶振りなのでしょうか。

  あまり正道を歩んでいない人生である自覚は有りますが、だからと言って波乱万丈だったというわけでもありません。この手の「自分に関するコンテンツを上手くパッケージング化してプレゼンする能力」がもっとあればなあ、と思ったことは一度や二度ではありません。

  とはいえ、嘆いていても仕方がないので書いてみます。

 

<<ここからすべらない話>>

  10年以上前の話ですが、自宅でネットサーフィンをしながらタンブラーに入ったカフェオレを飲んでいました。多分、データベースとか仕事関係の記事を閲覧していたのだと思います。ネットや手元の本を見ながら読み進めていたのですが、アクシデントはその時起こりました。

  少し遠くの本を取って手元に置こうとしたところ、横にあったタンブラーに右腕が触れました。瞬間、タンブラーがスローモーションで動いたように見えました。

 

  タンブラーはノートPCの上に倒れ、どくどくと血を流すかのように中のカフェオレをノートPCの上に注ぎ込んでいきました。しばらく見ていたと思うのですが、きっと2秒程度の短い時間だったのでしょう。

「けぎゃああ!!」

僕は奇声を上げました。

 

  元来そそっかしい性格で、こうやって飲み物をこぼすことは少なくないのですが、今回はよりにもよって大事なノートPCの上です。精密機械に水は厳禁。このままだと内部のマザーボードやメモリもカフェオレで浸されお釈迦です。しかも近くにはタオルやティッシュなど水を吸い取ってくれるアイテムがありませんでした。どんなに頑張って洗面所にダッシュしても5秒程度はかかります。その5秒を果たしてこのカフェオレは待ってくれるのだろうか、いや、待ってはくれないでしょう。カフェオレは容赦の無い液体です。糖分・牛乳・コーヒーと機械を侵食するような液体の塊です。なんで水で我慢しなかったのだろうと考えましたが、もうどうしようもありません。そうこうしていくうちにカフェオレはどんどん流れ出していきます。なんとかしなければ、なんとかしなければ、液体を吸い上げないとPCが壊れる、考えろ、急げ、行動しろ、時間がない

 

 

  僕はノートPCのキーボード部に口をつけ、ずぞぞぞぞとカフェオレを啜りました。

  ほのかに優しい味がしましたが、そんなのはどうでも良かったです。少しでも液体からPCを守らなければと必死に吸い出しました。一通り吸い出した後、軽い自己嫌悪と共に洗面所へ駆け込み、右手にドライヤー、左手にタオルを持って部屋に戻りました。キーボード部の上をポンポンとタオルで軽くたたき、ドライヤーの温風を当てて祈りながら乾かしました。

   一通り作業を終えてディスプレイを確認しました。とりあえず画面はついているのでグラフィックボードは死んでいないようです。しかしよく見ると、たまたま開いていたExcelのセルに

「おいいおいおいいおいおいおいおおいたおいおたおいおたいおおいおいおいおいおいおたてお」

  という文字がずらずらと打ち込まれていくではありませんか。どうやらキーボードがイカれてしまったようです。おいおいおいおい。このまま立ち上げていたら、どうなるか分かったもんじゃないと判断し、全てのプログラムを終了させ、シャットダウン。

  しかし、一回消えたPCはいくらスイッチを押してもウンともスンとも言いません。 

 

「なんで電源切っちゃったんだ……」

  猛烈に後悔しました。くじけそうになる心をなだめながら、パソコンのマニュアルをめくりトラブルQAのページを見ると、

  「3分以上アダプタを抜いてからもう一回やってみな」

  と書いてあったので、その通りに実行しました。

 

  電源がつきました。

  やばい時に鳴るビープ音をひっきりなしに鳴らしながら起動しました。画面にはBIOSセットアップという今まで見たことのない画面が。恐怖を抱きながら祈るようにセットアップを進めた結果、夢にまで見たWindowsのログイン画面が出てきました。

   ここまで来れば、なんとかなりそうです。妹がたまたま同じ型番のPCを持っていたので、バックアップソフトを借りて、バックアップを取得しました。残念ながらiTunesのデータは容量が大きすぎで取得できなかったため断念しましたが、それでも僕は達成感でいっぱいでした。とてもとても嬉しかったです。

  あまりに嬉しかったので家族に報告しました。

 

「やった!!PC壊れそうだけどバックアップ取れた!!」

 

 後日、

「PC壊れそうなのに、なんであんなに嬉しそうだったの?」

と、僕がおかしくなってしまったのでは?と父が心配していたことを聞かされました。

 

  あれ以来タンブラーは使っていません。

<<ここまですべらない話>>

 

  未だに覚えている話です。クラウドサービスの発達した今ならもっとダメージは少なくっているだろうな、ということを書いてて思いました。でもPCに液体こぼしたら、今も奇声を上げると思います。

 

  カフェオレ入れてくるので、タオル持ってきますね。念のため。

Amazon Alexaを使い倒す夢を見る

Anazon Echoを買った。

 

去年の年末にスマートスピーカーの記事を見て急に気になりだしてしまい、購入を検討。調べた結果、Amazon Alexaが

  • 「スキル」が拡張性高くて色々使えそう
  • "Alexa"という名前が良い

ということで1月1日に申し込み。「数週間かかる」と書いてあり、今のスマートスピーカー熱が一時的なものだった場合のケアもこれでできそうだと思い、申し込んだのだけど、想像以上に早く招待メールが来た。11日に招待メールが来たので2週間も経っていない。すぐに申し込み、金曜日に無事受け取り。

 

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開封してセットアップ。

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 デザインも良い。

 

  しかし、なぜかWi-fi設定時にエラー1と出て接続できず。原因を調べたらどうやらAmazon.comとAmazon.co.jpを紐付けているアカウントだと接続できないらしい。

 

ottan.xyz

カスタマーサポートに問い合わせたりAmazon.comのアカウントを閉鎖したりして、ようやく接続完了。やれやれ。

 

2日ぐらい使ってみての感想は、

【良い点】

  • スピーカーのデザインが格好いい
  • 音声で曲を再生できるのは想像以上にストレスが無くて快適
  • 音質も十分良い(Bluetoothスピーカーとしても使える)

 

【改善してほしい点】

  • 音声認識が甘く、再生したい曲が再生できないことがある
    (例:Ian O'Brien を再生して欲しいと言ったらTHE ALFEEが再生された)
  • Amazon Musicの曲だけしか再生できないため、iTunesやCDからインポートした曲が聴けない

 

  音楽に関しては不満はあるものの、考え方を変えてAmazon Music Unlimitedを申し込んで使い倒すことに決めた。Amazon Music Unlimitedは月額980円するけど、Echoプランなら月額380円で利用できることも申し込む動機になった。

 

*1 

 

  上記の書籍を買って何を聴こうか考えていたけど、Amazon Music Unlimitedに入ればこれらの曲は好きな時に好きなだけ聴ける。月にアルバム2枚も聴けば元が取れると考えると破格の安さ。ようやく本が活用できる。

 

   スキルについては現状まだ全然使いこなせていない。スキルを自分で開発して連携アプリとか使えないかな―、と妄想はしているけど全然形にはなっていない。しばらくは他の人達の使い方などを参考に使い込んでいければと思う。

*1:フュージョン決定版101選という書籍のAmazonリンクなんだけど、どうして貼られないんだろう…‥。問い合わせしてみよう。

正月に浅草の街を歩く

  元旦は特に何も用事は無かったのだけど、一日中家にいるのもちょっと心寂しくなったので、地元の浅草を歩いた。

 

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  仲見世通りは通行止め。夜の浅草は店が閉まるのが早いのでこんなに人が多いのを見ると、正月だなあと感じる。

  屋台で買った甘酒をちびちび飲んで暖をとりながら、雷門まで歩きオレンジ通りへ向かう。 

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  舟和がリニューアルオープンしていた。いつもの間に、と思っていたら横の店で味噌汁の試飲を勧められた。甘酒も無くなり暖を取りたかったこともあり、断る理由が無かった。味は良かった。試飲用に濃すぎないように調整はしているのだろうけど、口当たりがよく路地で飲むにはぴったりだった。

  店の名前は失念してしまった。後日、追記する。みそネーズなど味噌の専門店として意欲的な店だった。

 

retty.me

 ローヤル珈琲店の存在を知らなかった。ホットサンドはとても魅力的だったが、夕飯の時間が迫っていたので断念。今度、休日にゆっくり本を読むときに行ってみようと思う。

 

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  浅草メンチカツ。思い出したようにメンチカツが食べたくなる時があるのだけど、肉汁が溢れ過ぎることを除けば良いメンチカツ。屋外で食べるメンチカツは、中が熱くてハフハフ言いながら食べるのが譲れない条件。ビールの誘惑が激しかった。

 

   たまたま自転車が壊れていたこともあり浅草を歩いて回ったのだけど、思ってた以上に知らない店があった。そろばん専門店は買うことは無いけど、面白い店を発見したという意味では有意義だったと思う。浅草は観光地だから面白い店が多い、というのはあるにせよ。

 

  そういえば、街を無心で歩いたことって殆ど無い。大体目的地が決まっていて 、そこへ行って戻るだけだった気がする。銀座をぶらぶら歩いたのはいつだったか。銀座以外の街をぶらぶら歩いたのは、確か西川口がチャイナタウンになったと聞いて行ったぐらいか。

  一度、街をアテもなく歩いてみよう。 

 

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  帰り道満月が随分はっきり見えたので撮った。どうやらもうすぐスーパームーンらしい。天体は普段興味ないくせに、こういうのはウキウキしてしまう。大きな月は少し怖くて魅力的。