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今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

クリエイティブの可能性 春合宿(8) 街を耕す夢 -Foursquareが好きな理由・1-

ダイアログの時間

3日目の夕食を終えて、ダイアログ(対話)の時間になりました。




この合宿では、夜の時間にグループに分かれてダイアログをやります。ダイアログとは、「東北に来た感想」「ボランティアとは何か」「絆とは何か」など、リーダーのゆーきさんが設定したテーマに沿って文字通り対話をしていく、というものです。
2日目のダイアログ、つまり初回のダイアログはそれぞれのメンバーがボランティアの疲れや未だ打ち解けてない部分があり、固かったり意見を出しきれなかったりして、もやもやした部分が残ってしまいました*1。しかし今回は、2回のボランティアを終え、道中で話をたくさんしたこともあり、初回よりもはるかに打ち解けた話ができました。僕も含め、メンバーが皆テーマについて様々な想いを話しました。明らかに前日よりも踏み込んだ話になってました。たとえたどたどしくても、たとえ歪でも、その人が懸命に想いを伝えようとしたことが感じられるようでした。


そしてダイアログも終盤になり、最後のテーマが発表されました。通常の進行では、グループで対話をした後に、代表一人が全体に向けてグループ内の意見を発表します。しかし、最後のテーマはグループ内で対話をした後、各個人が全体に向けて自分の意見を発表するという進行でした。そのテーマは、


あなたが人生の中で成し遂げたいことはなんですか?


壮大なテーマでした。グループ内でも捉えどころがなく、意見をぶつけて盛り上がるというよりは、ポツポツとメンバーが話すのを静かに聞いて対話をするという進み方をしました。それでも、今まで後悔していたこと、ずっと感じていたことを素直に話し合えるいい時間でした。

グループ内の対話が終わり、発表する時間になりました。何人かが発表をしました。


圧倒されました。深い話がどんどん出てきました。半生を語ったり、夢をきちんと語ったり。そんな中では、自分の「成し遂げたいこと」はなんだかとても心もとないものに思えました。しかし、ここで言わないと色々もやもやしそうでした。「明日が今日と同じ日であるという保証はどこにもありません。なので、経験したいことは迷わず経験した方が良いと考えています。」と言った手前もあり、発表することにしました。以下は、自分がそこで話したダイアログの内容に加筆をしたものです。

街の思い出、街を耕す夢

「みんなすごい本気でビックリしました。……‥えーと、僕はライトな話で。ええ。

『人生において成し遂げたいこと』。正直掴みどころが無くて困っていたんですが、一つ、はっと閃いた考えがありました。『街を耕して作って行きたい、そこに居たいと思える街を作りたい』ということです。
今、僕が着ているTシャツですが、これはFoursquareというアプリのシャツです。何人かの方はご存知だと思いますが、僕はこのアプリが大好きなんです。ただ、どうしてFoursquareが好きなのか、正直上手く説明できなかったんです。それが、今回これまでボランティアしたり皆と話をしていく中で、少しずつわかってきたかな、と思います。「自分の存在を確認できる*2」「お気に入りの場所を開拓できる、共有できる」ということなのかな、と。特に今回、この合宿に参加して「お気に入りの場所を開拓できる、共有できる」という事が楽しいんだという事がわかりました。


僕は自分の学生生活について、正直あまり楽しくない、実りのない学生生活を送ってしまったという後悔をずっと持っていて、それで20代の頃は、学生生活をやり直したいやり直したいと呪いのように呟いていたんですよ、ええ。ところが、そんな呪われた学生時代を過ごした街でも、そこには楽しい思い出があったんです。

あまりに辛くて、食事と言うよりは決闘といったほうがいいカレー屋*3
もう閉店しちゃったけど、ナスと豚肉の味噌炒めが絶品で親父さんとの会話は必ずグダグダになる定食屋。卒業式の日、色紙を書いて持って行ったら発泡酒をサービスしてくれました*4
4冊100円という破格の値段で文庫本を売っていて、星新一ショートショートを買い漁った古本屋。*5
普通の本と普通の本の間にこっそりフランス書院を挟んだら、見逃して売ってくれた古本屋のおじさん。*6
売ってくれなかったジジイ。*7
高校3年の時に初めて入って、その雰囲気に圧倒されつつ、自分が数段賢くなったと錯覚できる大学図書館


学生生活が不毛でも、その街は嫌いではありませんでした。その街で僕は、自分なりに楽しみを見つけて、自分なりに楽しんだのです。そのように、街を自分で開拓していく楽しさがFoursquareにあるのかな、と思いました。そして、お気に入りの場所が増えていくことで、少しずつ自分なりの街を描いていって、街を通じて馴染みの人々や未だ見ぬ人々と関わっていくようになるのかな、と。


最近は、いわゆるグローバリゼーションがよく話題になっています。そこで語られる内容は、製造業はもう日本ではやっていけない、雇用はどんどん減っていく、若者は海外を目指すべき、などなど。確かにそれらの内容はおそらくその通りになっていくのでしょう。しかし、体力的な問題やその他様々な理由で、今いる場所を離れることのできない、離れたくないと言う人々がいます。震災で被害に遭った人々は、経済的な理由とはまた別に、今いる場所を離れたくない。そう感じました。


今日、武田さんが「震災は新しい気仙沼を作っていくチャンス」と話していました。今、やらなければいけないのは、「それぞれの」街をもう一度作ることだと思ってます。僕自身は、例えば都市計画や不動産など、そういったことは全くの門外漢です。しかし、それでもなお、何かできることはないかと気にかかっています。僕にとっては、位置情報やそれに関するサービスは、そんな自分と街を作ることを繋ぐための鍵だと感じています。30過ぎているしこういう事は言いたくないのですが、未だ未熟者です。それでも、僕はそういった夢を諦めたくない、今回の合宿でそう感じました。

以上です。ありがとうございました。」


発表を終えた僕は、なんだかフワフワとした高揚感を味わっていました。「みっともなかった、発表するんじゃなかった」という気持ちはこれっぽっちもあありませんでした。壮大な内容でなくても、斬新な内容でなくても、あそこで話した内容は、僕が心の底から言いたかったことに違いなかったからでしょう。
ちなみにノートに書いてあった、「人生で成し遂げたいこと しゅう君がベタ褒めしてくれて嬉しかった。」という記録のお陰で、この記事を書くことに自信が持てました。しゅう君、褒めてくれて本当にありがとう。


その後の飲み会は盛り上がったに決まっているのですが、この時ほど酒に弱い&寝ないとポンコツになる体質を恨んだことはありません。2時まで頑張りましたが限界でした。薄れいく意識の中で歯を磨きながら布団にダイブしました。
次以降の記事に続きます。



※反応・感想が知りたいので、もし良い記事だと感じたら、はてブやRTをしていただけるとありがたく思います。

それでは、また。

*1:後で聴いたところ、僕以外のメンバーも同じような感想を抱いていました。

*2:この辺は、一部の方に「Foursquareと哲学」として少しお話しした内容です。後日改めて記事を書きます。

*3:メーヤウ。オススメです。

*4:珍味フォーエバー。

*5:先日行ったら無くなっていました。残念。

*6:先日行ったら無くなっていました。残念。

*7:先日行ったら無くなっていました。残念。