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今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

夢見る大人たち、本気で遊ぶ大人たち -人狼TLPT×宇宙兄弟-

 人狼TLPT×宇宙兄弟 千秋楽。

7th-castle.com

 幸運にもチケットを友人から譲り受けることができたので観劇。原作未読だったけど、原作の登場人物の関係性が書かれた紙と舞台オリジナルストーリーのおかげですんなりと世界観に入り込めた。

 原作の登場人物と舞台版オリジナルの登場人物が半々で、舞台版のキャストも原作キャラクターと絡み合うように作られていて面白かった。最終課題のルールを決める時、舞台版キャラクターの静間窓一郎と原作キャラクターの福田直人がSF小説で意気投合し、向い合って「人狼!」と叫ぶシーンは、TLPT屈指の名シーンだと思う。原作と舞台が綺麗に繋がった瞬間である。

 

 人狼ゲームの結果はプレイログを。

 

 今回の人狼ゲームは宇宙飛行士を選抜するための課題という形だけど、人狼TLPTとしては、これまでの公演とは違う要素がある。

  • 生死に関わらない
  • 負けても大事なものを失うわけではない
  • 人狼陣営は「たまたま」そうなっただけ
  • ゲームとして楽しむ姿勢を出している

 特に4番目が本公演の核だと考えている。最終課題は「メンバー全員でルールを決める」という決まりの元、南波六太が皆の意見に同調せずに裏切り者を入れようと提案する。最初は渋る他のメンバーも、次第に南波に動かされてルールを作っていく。その過程は「最終課題をゲームとしてやっていく」ための姿勢が生まれる過程でもある。

 ゲームとは言っても、宇宙飛行士を選抜するための課題には変わりない。全員が真剣に取り組む。ただし、課題の目的は「勝つこと」だけではないとメンバーは薄々(あるいは、はっきり)感づいている。

 するとどうなるか。ゲームとして全力で行動しつつも、「課題を解決するためには」という行動も新たに生まれる。これまでの公演では、敵陣営はいがみ合うことが基本だったが、本公演では「敵陣営もたまたまであり、仲間の一人である」ことが描かれるようになる。千秋楽では、霊媒師と言っている伊東せりかと福田直人が、(当然敵陣営だから)お互いに投票しあうのだけど、投票時に敬意を払う一言を述べるシーンがある。このようなシーンは今までのTLPT公演では、存在しなかった。

 宇宙兄弟における人狼ゲームは「ゲーム」であり、「課題」であり、退治すべき悪辣な敵など、居ない。だからこそ、向かい合う相手は同陣営だろうが敵陣営だろうが、今まで共に試験をくぐり抜けてきた、敬意を払うべきチームメンバーであることに変わりがない。

 人狼TLPTは、宇宙兄弟とコラボすることで、「人狼をプレイする」という枠組の新たな側面を生み出すことができた。そう感じられる公演だった。

 

 人狼ゲームを知ってもうすぐ6年になる。物心ついた時には、コンピュータゲームとか遊ぶことを知っていた。

 いま、自分は本気で遊べているだろうか。 

 

 人狼ルームなどでお世話になっている児玉健さんは「本気で遊ぶ大人を増やしたい」という旨の話をしている。

 与えられた課題を「人狼」と名付け、ああでもないこうでもないと言いながら、なるべく楽しい方へ楽しい方へと動いていく南波六太らは、本気で遊んでいる大人の姿なのかもしれない。そんなことを考えた。

 

 というわけで、人狼ゲームをやったことのある人、宇宙兄弟のある人は、是非見てほしいなと切に思う。本当に再演して欲しい。

live.nicovideo.jp

 

 

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 西新宿「広州市場」の汁無し担々麺とビール。

 腹がそろそろ危険な水域に達してしまっているのだけど、これにはなかなか抗えない。