WAR→P! in Troupe 鈍色のカーテンコールに参加した。
WAR→Pがどのような公演か、詳細は以下の動画が特にわかりやすいのでどうぞ。
シリーズとしては今回の公演が第4作目。初演に参加してもう一つ楽しめなかったため参加を見送っていたけど、今回、時間がふとできてTwitterの様子もなんだか楽しそうだったので参加したが、結論としては初演の不満点がほぼ完全に解消されていて、「自身が参加している」という感覚が強く味わえた。
以下、前作の不満点とそれがどう解消されたかを書く*1。
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今、全体がどんな状況かわからない→ストーリーがフェーズごとに区切られていて、途中経過が分かる
今回の舞台は劇団「モノクローム」。公演ができるかどうか、ということで参加者は公演をするための準備をするのだけど、フェーズが終わるごとに、道具班や脚本の進捗状況を伝える芝居が入る。これにより、自分がこれまでやってきたクエスト(大道具を手伝う、脚本家の悩みを解決する、など)がどれだけ成果が出たかがわかるし、その後に「進捗が遅れている衣装班を手伝っておこう」など、その後のクエストの進め方も考えられる。
ストーリーの見通しがつくことで、何が必要かがわかり、自分が何をするか決定するための材料が増える。これにより、より参加している気分が味わえると感じた*2
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初心者と経験者の差が激しく、初心者が置いてけぼりになりやすい→それぞれ必要なクエストがあり、納得感がある
本公演は1回だけで全てのクエストをクリアすることは不可能なため、何回も参加する経験者も少なくない。そのため、経験の少ない参加者とそうでない参加者とが入り交じることになる。そうなると、経験者が特定のキャラクターに列を作って初心者がよくわからないまま列に並んでみたり、ということが1作目で起こっていた。*3
ネタバレ要素も混じってしまうので詳細は書かないが、経験者向けの難易度の高めのクエスト、初心者向けの難易度の低めのクエスト、どちらも公演をするには必要なクエストと思われるため、初心者だからといって、ストーリーに影響しないような難易度の低いクエストしかできないという感覚は全く無かった。
今回は1回しか参加していないため経験者の立場で書き切ることはできないけど、前回絡めなかった登場人物と絡んだり、クリアできなかったクエストに挑戦したりと、経験者はより楽しめる形になっていると思う。実際、もう一回参加できたら、今度は難易度の高そうなキャラクターにチャレンジしてみたいと思う。
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公演時間が60分間と短いため、消化不良気味→公演時間は2時間近くあり、ストーリーを追う余裕がある
第1作の公演時間は約60分。特に初回はあっという間に終わってしまった感が強かった。そのため、人物との絡みやストーリーの追いかけ方などがさっぱりわからず、腑に落ちない感覚が残ってしまっていた。
今回は60分以上あるよな、思っていたら、やはり2時間近くあった。これだけ尺があれば、キャラクターと絡む時間も増える上、前述のストーリーの途中経過発表があることで、自分が「今ここにいて」公演を成功させるために動いているという感覚は強くなる。だからこそ、エンディングで公演が打てた時は本当に嬉しかった。
自分がアドベンチャーゲームの主人公になれる参加型公演
アドベンチャーゲームで、自分がした行動でフラグが立って話を進めていくというのはよくあるけど、 これを実際にリアルでやるとどうなるのか。それが味わえるのが本公演の魅力である。
自分が登場人物となって、大道具を必死に作ったり、脚本家の悩みを聞いたり、クエストを達成するためにしょっちゅう制作や舞台監督と顔を突き合わせて話をするうちに、次第に登場人物に親しみをもって、「この公演を成功させる!」と、次第に自分がWAR→P!の世界に入っていく。
現代の劇団というある程度現実感のある設定だから、という部分はあるにせよ、没入感のある公演になっている。主な不満点はほぼ完全に解消されているため、僕のように1作目で食指が動かなかった人がもしいたら、ぜひ一度参加してみることを勧めたい。
公演の帰りに寄った上野の「肉の大山」にて立ち飲みを軽く。
肉の大山で立ち飲みをするのは初めてだったけど、メンチカツとコロッケをツマミに飲んで、千円でお釣りが来るのはとても良い。
ちなみに、公演のインストラクションでクエストの練習を演るのだけど、初参加だったので舞台上で実際にやった。めっちゃ緊張したけど、おかげで舞台監督の寛田さんが好きになった。
寛田さん、こういう立ち飲み好きそうだな、とちょっと思った。