肌寒い雨の夜にそんなことを考えています。
仕事で失敗したり、人の輪に上手く入れなかったり、大事なものを壊してしまったり、等など暗い気持ちになる場面には事欠かないのですが、そこから気持ちを切り替えよう!としてもうまくいかないことがほとんどです。でも多少引き摺ることはあっても、最終的には立ち直れたりたりします。*1
「時間が解決してくれる」という言葉は真実だけど、それだけではないのでは。そう思って振り返ってみたら、立ち直りが早かった時にやっていたことが見つかりました。
気持ちを書き殴る
ノートに気持ちを書き殴る。これだけです。そもそもは認知療法で知った「思考の歪みの修正」をするために始めたのですが、本当に辛い時はこれをすると最悪の段階は抜けられやすくなることに気付きました。
認知療法は「事実」「頭にその時浮かんだ思考」「それに対する思考の歪み」を書いていくのですが、辛い時は頭にその時浮かんだ思考だけでもひたすら書くことでもある程度の効果はあります。思考、と書きましたが実際には辛いとかそういう感情についての記述も含めています。
書くことで気持ちの棚卸しができて、暗い気持ちに対して距離をおいて見ることができるからなのでは無いかと推測しています。
認知療法については、こちらの書籍がオススメ。僕が読んだのは「いやな気分よ、さようなら」ですが、認知療法自習帳もコンパクトで良さそうなので併せて紹介します。
〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法
- 作者: 夏苅郁子,小池梨花,野村総一郎,David D. Burns,佐藤美奈子,林建郎,デビッド・D.バーンズ,山岡功一
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2004/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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暗い曲を聴く
暗い曲、というとちょっと語弊があるかもしれませんが、バラードとか静かな曲を聴きます。僕自身はサウンドによる気分の影響を受け易いこともあるのですが、こういった曲を聴くことで立ち直りが早くなります。
当たり前ですが、ダークなイメージの曲だからといって、誰も聴きたくない不快な曲ではありません。むしろ、ある種の世界観を鮮明に切り取った良曲であることが多いです。そんな曲を聴くことで、自分自身がその世界の中に入り込んだかのような感覚を味わうことで、暗い気持ちを味わい、それはただ不快なものではないことを知ることができる。そう思っています。
Ian O'Brien はデトロイト・テクノに分類されることが多いですが、その中でもこのアルバムはダークな雰囲気が素晴らしいです。特にM-4「A Midwestern night's Dream」の静かなギター進行とドラムはいつまでも聴いていられます。
なるべく人と会わない
上記2つを実行している時は、可能であれば人と会わないようにしています。無理して人に会っても、「楽しむ」ではなく「楽しまなければならない(そうでないと相手に悪いから)」と考えてしまい、エネルギーを余計に使って消耗してしまいます。それであれば、気持ちを書き殴ったり暗い曲を聴いたりして1人で暗い気持ちに向かった方が良いのかな、と考えています。
ただし、これは人それぞれでしょう。僕自身は一人の期間が長く慣れっこなので人に会わないことに違和感はありませんが、そうでない人はコレを実行すると悪化する恐れがあるので、自分の人に対するスタンスを確認してからのほうが良いでしょう。誰かにひたすら話を聴いてもらう、というのも突破口の一つになりえますし。*2
「なぜ暗い気持ちになるのか」を探らず「暗い気持ちは何か」を味わう
大体、暗い気持ちになる原因はわかっています。一番最初に原因の例を列挙しましたが、それは全て過去の出来事です。今の自分がどうあがこうとどうしようもありません。であれば、今から未来に向けて、自分ができることに注力しましょう。
それができたらどんなに良いか。それができないからこそ、暗い気持ちになっているのです。だとしたら、そもそも今どうなっているのか。それを知るより他ありません。気持ちの正体を探ること。暗い気持ちになったら、自分にできるのはきっとそれくらいなのです。そこから始めないと、先には進めないのです。きっと。
それでは、また。