5月からスパイスカレーを作っている。
以前にスパイスカレーに興味を持ったと書いたけど、自粛生活が長く続くことを考えると、やはり作り方を身につけておくことは悪くない。緊急事態宣言は解除されたけど、幸いなことに会社はリモートワークの継続を認めてくれているので(というより、原則リモートワークで会社には来るなと言われている)、当分は自宅で仕事をすることになる。つまり自炊がしやすくなるわけで、そうなるとスパイスカレーの作り方を覚えておくメリットは高い。
先日購入した「スパイスカレーを作る」をもとにスパイスカレーを作る。本書の良いところは、「どういう工程でどういう工夫をすれば味が変わるのか」「どのタイミングでどのスパイスごとを投入すべきか」が理論立てて解説されており、非常に理解しやすいことだ。
まずは、スタンダードなスパイスをベースに作ってみる。
油を敷いてクミンシードを入れる。試しにカルダモンシードも入れて、弱火で香りが出していく。最初に香りを出すのはシード系の大きなスパイス。
しばらくするとクミンシードとカルダモンの良い香りが漂ってきた。この時点でスパイスカレーのイメージが浮かぶ。スパイスカレーを作って正解だったと思える。
スライスした玉ねぎを炒める。玉ねぎはカレーのベースとなる野菜であり、炒め方の加減によって味も変わる。今回はスタンダードにきつね色になる位まで炒めたが、もっと濃い「ヒグマ色」になるまで炒めるとコクが出て違った味わいになる。
炒め終わったら、ホールトマトを手でつぶして一緒に煮る。トマトは手で潰し、ひたすら水を飛ばしていく。ただし焦げ付かないように注意しながら慎重にやっていく。
水気が抜けてペースト状になったら、いよいよメインのスパイス投入。今回投入するスパイスは、
- ターメリックパウダー
- レッドチリパウダー
- パプリカパウダー
- クミンパウダー
- コリアンダーパウダー
の5つ。味付けも含むスパイスはシード系ではなく細かいパウダー系。塩を小さじ1入れたら、ペーストとスパイスを混ぜ、木べらで軽くかき回しながらスパイスに火を通すと、スパイスの香りが漂ってくる。完全にカレーになっている。
スパイスの香りが出たら水分を入れて伸ばし煮込む。今回試したのは、水とココナツミルクの組み合わせ。ココナツミルクは使った事が無かったけれど、本にやり方が書いてあり、一度挑戦しても良いだろうと思い、チャレンジ。
ココナッツミルクで柔らかい色になったカレーに、焼いたチキンを入れる。「チキンを事前に焼く」という方法はやはり本から学んだのだけど、これなら煮込む時間は短くてよいしチキン自体の味もしっかり馴染んでいた。
仕上げにガラムマサラを小さじ1/2入れて完成。
はじめてのスパイスカレー。
ココナッツミルクの風味とチキンの旨味が非常に良いバランスだった。普通のカレーを作るよりも多少手間はかかるが、これなら自分で作って食べるだけの価値はある。
スパイスカレーで特に気に入っているのは、以下の2つ。
- 本当に味や香りが自分で調整できるので自分の好みのカレーが作りやすい
- カレールーと違って油分を控えめにでき、胃もたれしない
凝るとついつい止まらなくなってしまう性分なのだけど、スパイスカレーはスパイスの種類が多く、趣味としては悪くない。また、カレールーは油分が多いけど、スパイスカレーは最初のスパイスを出すところでしか油を使わない。なので、相対的にスパイスカレーのほうがヘルシーだし、実際食後に胃もたれもしない。おそらくカロリーも少ないと思われるので、在宅勤務で太りやすくなっている自分にはピッタリである。
以下、スパイスカレーを作った記録。
ココナッツミルクが余ったので2回目のチャレンジ。少し苦味が強かった。たぶん最初のスパイスを入れるところで間違えたと思われる。
ほうれん草を入れてサグチキンカレー風に。
野菜の甘さが良かった。スタンダードな味付けにしたけど、これならもっと優しい感じのスパイスを使っても良かったと思う。
チキンに夏野菜を入れたカレー。見た目は普通のカレールーを使ったものと遜色ない。これで野菜が食べられるのであれば、普通のカレーよりもこちらの方が好み。今年の夏はこればかり食べる予感がする。
最近は日曜日にスパイスカレーを作ることが多い。特にそうだと決めているわけでは無いのだけれど、少しまとまった時間を取れて一気に作り、自炊の時間が取れない平日に、温めるだけで食べられる美味しいスパイスカレーがあるというのは、精神衛生上大変良い。
今度スパイスカレーを作るときは、辛めのカレーを作り、ビールと一緒に食べながら笑点を観ることに決めている。