今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

20201231 誰が何と言おうと、今年はとても楽しい1年だった

  2020年は本当に楽しい1年だった。
  多くの人は「そうは思わない」と言うのは予想できるし、きっとこの意見に共感はされない。それでも、僕にとって2020年は本当に楽しい1年だった。

 

  コロナによって仕事がテレワークになった。
  テレワークを始めてみてすぐに慣れた。というより、1日やってみてすぐに「もう戻りたくない」と思ったくらいだ。どんなに忙しくても、-例えば24時に仕事が終わっても- 睡眠時間は確保できるし、炊事や洗濯などの家事も仕事の合間にこなせるので、家が荒れにくい。仕事に集中したい時は音楽を流して「自分にとっての」快適な環境を作ることができる。冬場は部屋が寒かったり乾燥することが悩ましいが、それも着る毛布や加湿器で対策ができる。何より満員電車にも乗らなくていい。「対面で顔を合わせたほうが相手の表情や場の雰囲気がわかる」という意見は同意するけど、それはテレワークを手放してでも手に入れたい情報かと言われたら、Noだ。Zoomなどの会議ツールでも十分に必要な情報は手に入る&受け渡せるし、それよりも移動時間などの時間を仕事に当てて仕事の質やスピードを上げたほうが、よっぽとお客様のためにもなる。職種にもよるのだろうけど、今のところ「Web会議は不便だ、対面だったらよかったのに」と思った事は1度もない。

  僕はテレワークのおかげで、とても快適な仕事環境を手に入れることができた。

 

  コロナによって遊びに行きにくくなった。
  プロジェクトの打ち上げは延期になり、諸々の遊ぶイベントは中止になった。相対的にオンラインのイベントは増えたけど、完全に代替するには至らず、家に引き篭もる事が増えた。それによって、家でしかできないことをやるようになった。ゲームと読書、元々どちらもやっている上に、前述のテレワークのおかげで通勤時間が無くなったおかげで費やせる時間も増えた。買い物は通販で済ませることができたのでそれほど困らず、趣味も兼ねてスパイスカレーやチャイを作るようになった。

  僕は自宅での生活を一気に充実させることができた。

 

  5月の緊急事態宣言で通っていたジムが営業停止になってしまった。運動を満足にできずストレスが溜まった。でもその後ジムの営業は再開され、現時点でジムはガイドラインに沿って、通常通り営業している。今のところ行きつけの店は無事だけど、飲み会の需要が一気に減って閉店してしまった店が多くなった。今、毎日のように飲み会に行っていた人々は今どうしているのだろう。仕事仲間や友達と突発的に連絡をとって飲みに行くというのが、苦手に感じると同時に、とても羨ましくもあった。今ならわかる。その時、確かに自分は疎外感を感じていたのだと。

 

  今は、寂しくない。きっとみんな同じような状況だからだ。

  僕は以前ほど、疎外感を感じなくなった。


  コロナは僕に快適な仕事環境と趣味に使う時間を与えてくれた。そしてずっと無意識に感じていた疎外感を軽減してくれた。引き篭もる事は、ほとんど苦ではなかった。適度な運動ができて、ゲームをプレイして読書ができて、自分の好きな食べ物を作ることができれば、それで十分なのかもしれないと思った。オンライン上でもこれだけ他人とコミュニケーションが取れるのであれば、それで十分なのかもしれない、と。

 

  社会は誰もがコミュニケーション・コストを一定量払わなくてはならず、それにより辛い想いを抱えている人が一定数出てしまう。コロナ禍はそのことを明らかにした。そんな記事を読んだ。

gendai.ismedia.jp

 

  コロナによって苦しんでいる人が大勢いることは、ニュースを少し見るだけでよくわかる。コロナ感染者の増加、著名人のコロナ罹患による死去、自死の増加、相次ぐイベント興行中止。これらの負の出来事が連鎖・増幅して、人が集まること自体が批判の的にさらされたり、人々が遠慮してしまったり、負の感情を抱えて処理できていない人が増えている。世情や人の心の機微に疎い自分でもそう思うのだから、実際にはもっと苛烈でもっと深刻なのだろう。
  それでも、僕は思う。「この1年は、とても楽しい1年だった」と。

 

  これから先、僕自身や近くの人がコロナになる可能性はあるし、身近な店が無くなってしまうこと、さらには今の職場が無くなるなど、自分の身にただ事ではないことが発生して、コロナを憎みながら途方に暮れる可能性は全然ある。それでも、生きてて今まで発想することすら無かった「疎外感を味わうことのない生活」を、家で自分なりの充実した生活を過ごすことができている今、僕はとても楽しく幸せである。

 

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    自家製杏仁豆腐に自家製イチゴジャムをかけて食べる。特にそうと決めたわけではないのだけど、杏仁豆腐はが我が家の年越しフードになりつつある。今年からホットクックという強力な武器が手に入ったので、イチゴジャムをずいぶん楽に作れるようになった。イチゴとアーモンドエッセンスの甘い香り、口に含むとツルンとしたなめらかな舌触りとイチゴのつぶつぶが感じられる。

  嗅覚、味覚は今は問題ない。杏仁豆腐は美味しかった。僕は今、やはり幸せである。