今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

ClubHouseでビジネスの話?じゃあ室外機の話をすれば?

  ClubHouseがめちゃめちゃバズってます。

Clubhouse: Drop-in audio chat

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  ありがたいことに招待をいただきまして、先日入りました。ただ実際に入って聞いてみたり喋ってみたりしたんですが、まぁ大体がスタートアップ界隈の人のルーム、あとはすでにTVまたはTwitter、Instagramなどのメディアで有名になっている人のルームばかりだなという印象です。まだ一般ユーザーが多くないからかもしれませんが。

  しかし思うのですが、「Clubhouseをビジネスに使おう!!」という向きが少なからずある、というよりスタートアップ界隈とかメディア界隈はだいたいそんな感じの向きなんですが、じゃあClubhouseをどうやってビジネスに使おうか考えると、「ここでしか話せない話をする」「今まで繋がっていなかった人と繋がる」って、本当にそれが正しい使い方なのかなぁって思っちゃうんですよね。どういうことかと言いますと、結局それは、自分たちだけが知っている&自分たち以外は知らないという「情報の非対称性」の再生産に過ぎなくて、情報の優位性だけで立とうとしているようにしか見えないんですね。それって結局既存のシステムのやSNSというプラットフォームの土俵の上に乗っている感じしかしないし、時代に取り残され内容にするという受動的な活動に過ぎないんじゃないかなと思うんですよ。特にスタートアップ界隈がやろうとしている「イノベーション起こす」って、そこにはやっぱりあるようには見えないです。やるんだっだら、とにかく皆が「どうでもいい」と思っているところから斜め上のアプローチをしたほうがよっぽど近道だとすら考えています。

 

  どうしてこんなことを考えたかって言うとですね。昨日Clubhouseで「どうでもいいことを話す部屋」という、その名の通りどうでもいいことしか話さない部屋に入ったんです。すると本当にどうでもいい話しかしていませんでした。具体的には、室外機の話。もちろん、室外機の工事をしているとか、エアコンなどの家電メーカーに努めているとか、そういうプロは誰もいません。どんな話をしていたかと言うと、
「冬に学校に行く時に、室外機をセーブポイント代わりにして温まっていました」
「夏場に設置されている室外機、除湿で水がポタポタ落ちていると、『がんばれがんばれ』って心のなかで声援を送っていました」
  とかそういう話です。まぁ、どうでも良い話です。

 


  でも不思議なもので、今日外へ出かけたんですけど、不思議と室外機が目に入るんですよ。室外機って普段目にしているはずなのに、全く意識していなかったんですが、今日はたくさん室外機を見ました。室外機って、それこそエアコンを買うとか工事をするとかしない限りきちんと見ることって、あまりないはずなんですよ。だからそれがすごい新鮮で、ここに室外機が取り付けられているとか、室外機が見当たらないけど、裏側、あるいは屋上にまとめて置かれているのかな、等々室外機に関して色々な事を考えました。室外機の話をしたら、翌日に室外機に関する情報がこうやって入ってくる、それも今まで見ていたはずなのにこうやって改めて意識できるという、この体験がとても新鮮でした。だから、ビジネスの話とかは一旦置いといで、何か興味のあることをとりあえず一旦ばーっと話して、それから外の世界に触れてみる。本でもいいですけど、外に出て実際にそれを物理的に見てみるとか、そういうことをするのって悪くないなと思いました。
  で、それの何が良いかと言いますと、「これ、どうしてなんだろう」とふとした疑問を持つ可能性が少なからずあるんですね。具体的な話をすると、室外機に疑問を持ったんですよ。なんかどの室外機も似たような外見で、殺風景なんですよ。まあ香港とか近未来アジア系サイバーパンクに見られるダクトだらけの風景も、あれはあれで好きなんですけどね。けれど、普通の都市で皆一様に同じような室外機があるのは、もうちょい工夫ができないのかなと思うわけです。家やマンションの外観に合わせた「おしゃれ室外機」。もうアイデアとして出た上で没になっている可能性も少なからずあるけど、最初のアイデア出しというレベルだったらこれで十分でしょう。贔屓目はあるだろうけど、悪くないと思うんですけどね。さらに考えるんだったら、室外機をメインに据えたっていいと思います。


  室外機をメインにできるのか?僕はできると思っています。 

dic.pixiv.net

   もしビルの一角にエアーマンがあったら、絶対見るでしょ。僕だったら見ます。オフィス街のビルにエアーマンを取り付けることの是非はともかくとして、カプコン本社だったら室外機はエアーマン一択です。エアーマン型室外機、アイデアとしてはそこまで斬新でもないでしょう。でも、室外機の雑談をしなければ、こんなアイデアは絶対に出てこなかったと思います。雑談をして、何かに気づいて、アイデアを出して、プロダクトに落とし込む。シンプルだけど一番大事な事って、これじゃないでしょうか。せっかく会話がログとして残らないというClubhouseの特性を活かすんだったら、何をどうすべきか、問題そのものを議論するよりは、その周辺のなんでも無いことを話したほうが盛り上がるし皆も参加できて楽しいです*1。Cluhouseでビジネスを発展させたいんだったら、ビジネス本体以外のことをもっと話すべきなんじゃないかなーって考えています。

 
 
 
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  • 作者:倉貫義人
  • 発売日: 2019/08/30
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  「雑談」の力を解説した本。この記事で書かれていることとは別の観点ですが、これも良書なので是非。

 

  今日考えていたのは、こんな感じのことです。
 
  なお、この記事はClubhouseで一人で喋りながら音声入力で書いた内容を元に記事を構成しました。構成にそれなりに時間は使いましたが、粗々の記事内容を5分ぐらいで一気に書けるのって凄いですね。音声入力様様です。

*1:事実、いくつかの部屋に入りましたが、僕はこの室外機を話す部屋以外でスピーカーとして話したことは一度もありません。