今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

Clubhouseで初めて存在を知ったバーに行ってみた

  Clubhouseでラジオみたいに放送を流しながら仕事をしようと思っていたら、とあるバー店主がルームを立てていた。「浅草にあるスナック スナックあやにーの店主が放送する 」というルーム*1

  ルームのモデレーター、あやにーさんのURLから店のリンクをクリック。

 

近所なので行きます

alicaasakusa.com

  店名も店主も存じ上げなかったけど、たまたま近所だったので、物は試しにと思い挙手をしてスピーカーになり、話に加わった。店主のあやにーさん曰く「今日は店に自分1人しかいないから放送するよ」とのこと。あやにーさんはもちろん、7,8人居た他のスピーカーの方々は一人も知らなかったのだけれど、不思議なもので、何も緊張せず普通に仕事をしながら思い出したように会話に加わったりしていた。

 その後軽い世間話が続き、仕事をしながらラジオ的に話を聞いていたのだけれど、「今日お客さんがいないので誰か来てー」とあやにーさんからからの話があったので、「じゃあせっかくなので行きます」と返事した。

  仕事を終え、場所を確認して向かった。少し迷ったものの、「Clubhouseで実況中継してます」と書かれたホワイトボードがあり、ここだと確信し無事に到着。

 

カカオラムとClubhouseスナックの愉悦

   あやにーさんが「タウンビギナーさんが来ました!!」とClubhouseに報告し、バーのシステムやあらましを聞きながらお酒を注文した。


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  Selvareyのカカオ・ラム。Amazonでも品切れになっている人気の品。これをホットミルクに少し入れて飲んだ。ココアのような優しさとラムのパンチが混ざりあって大変美味しかった。

 

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  おつまみとして用意してくれたバナナチップ。カカオ・ラムとホットミルクの組み合わせはココアにも似ているので、バナナチップとココアの相性もきっと良い。今度試してみようと思う。

 

  バーに到着後、あやにーさんとClubhouseのスピーカーの方々と喋りながらお酒を飲んだ。初めてバーで他のお客さん*2と会話を交わしたのだけど、これはとても新鮮な経験だった。

  今まで一人でバーに入ったことは何回かあるのだけど、一度も他のお客さんと会話をしたことが無かった。もしオフライン・対面であれば、そもそもスナックでの会話に参加することは心理的障壁を強く感じてしまい、一切関わらないと思う。同僚がいる会社内の雑談ですら全くできていないのに、完全にアウェイのグループに入るなど、よほどの理由がなければ入らない。しかしClubhouseというオンラインの場であれば、声以外の情報を与えない・受けないので心理的な障壁が下がる。

  例えば「ちょっとこの話題入りにくいな」という場合でも、マイクをミュートにしたり、そっとルームを退室する、オーディエンスに戻るなどすれば良い。チャット機能が無く、音声以外に相手に何かを伝える手段が無い以上、前述の行為が意味することは特定できない。つまり、「音声が無いことの意味も非常に広くなる」ということであり、「会話に加わらない」からといって相手にネガティブな印象を与えることが無いのである*3。つまり、雑談がうまく出来ない場合の保険が存在することになる。自分のように会話に入るのに難儀するパーソナリティーにとっては大変ありがたいUIだ。

  また、Clubhouseのスピーカーは、(自分も含めて)リモートワークや子供の送り迎え、夕飯の支度など、それぞれの仕事をしている人々である。つまり、スナックの場合と違い、その場にいない人々とも気軽に話ができるのである。当たり前の話といえば当たり前だが、この立場の違いのおかげで、

  「あれ、今何しているの?」

というところから会話を始めることができるので、会話に困らなかった。

 

  スナックの装置としてのClubhouseは、総じて満足度が高かった。

 

緊急事態宣言を乗り越えるためのPay it forward

  バー「ALICA ASAKUSA」は、クラウドファンディングを成功させて去年の11月に開店させたらしい。居心地が良くて気にいったものの、緊急事態宣言も発令・延長され、しばらく苦境が続くと思われる。そこで、できるかどうかわからないけど、ダメ元で提案してみた。

「自分がお金を出すので、次に来た先着1名様にこのお酒をおごってくれませんか?」

  【エアあちらのお客様からです】システムである。するとこんな回答が返ってきた。

「あ、それシステムとしてありますよ」

  「Pay it forward」という理念として、既にシステム化されているらしい。というわけで、自分が飲んだカカオラムを一杯誰かにおごってもらうように頼み、名前を書いてお金を払った。先着1名様、誰が頼むのか楽しみである。

 

  Clubhouseのルームは「どのようにビジネスに活用できるのか」という部屋が多い。それについては以前に書いた通りで、胸焼けのする話題だとすら感じている。しかし、こういった近況報告も兼ねての宣伝は、とてもシンプルで、とても楽しい。初期のTwitterは、「たまたま近い場所で居て」「たまたま同じことを考えていて」という偶然の出会い・一致の驚きと喜びがあった。そういったSNSの原始的な楽しさが味わえたことが、とても嬉しかった。

 

  緊急事態宣言の関係上、バーとルームは19時で閉じた。酒を出す店としては明らかに早すぎる閉店であるが、「15時からClubhouseで喋っていたし、もう限界」とあやにーさんが言っていたので、今日はこれで良かったのだと思う。 

   セルバレイについて調べてみた。カカオラムは残念ながら在庫切れ、それ以外のお酒は在庫はあるもののまあまあな値段だった。改めて 、バーで一杯だけで済ませたのは正解だったと思う。

 

*1:ルームの正確な名前は失念してしまった。Clubhouseはログが残らないので、何かをたどって正確な名前を割り出すことは残念ながらない。

*2:厳密にはバーとしての客は自分しか居なかったのだけど、あやにーさんがスピーカの方々もお客さんと呼んでいたので、お客さんとみなすことにする。

*3:裏を返せば、自分が喋っている時に相手がミュートにしたり退室したとしても、何も心配する必要がないということである。