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今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

秀逸すぎるログ論

書評 考察

 いしたにまさき「ネットで成功しているのはやめない人たちである」読了。


ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である

ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である
ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である




 途中から夢中になって、一気に読んでしまいました。いやあ、面白かった。特に第5章と第6章が秀逸でした。第6章は、あまりピンときていなかった「evernoteによるライフログ取得」や、一番知りたかった「ブログをやめない方がいい理由」がよくわかりました。そして第6章を読み終えた瞬間、表紙のイラストも「ああ、そういうことだったのか!」と全てが氷解しました。さながらミステリーの解き明かしを読んだ気分です。

ログが意味を持つ日

 こんなにベタ褒めする理由は、この第5章と第6章で述べられている「ログ」についての考え方が素晴らしいからです。
 本書で述べているログというのは、人が情報発信したことを記録したものを指しています。情報発信を何度も何度も繰り返していくと、それに伴ってログも蓄積されていきます。情報を発信した直後はログが少なく、何かに利用するには不十分です。しかし、ある一定の量を越えたところでそのログが意味を持ち始めます。ブログでいえば「○○について書いた記事はアクセス数が多かった」「早い時間帯だと思ったより読んでもらえない」などなど。だから本書では、3年間はブログをやめない方がいいと述べています。
曰く、

■1年目:種まきの期間
■2年目:熟成の期間
■3年目:刈取りの期間
(P.208-P.209)

であると。

「続ける」ではなく「やめない」

 じゃあどうやったら3年間もやめないでいられるのか?本書ではブロガーアンケートをもとに「無理をしないこと、変に目標を立てないこと」と説きます。「面白くって気付いたら3年経っていた」という方が無理なくできる、と。これは私的な見解ですが、本書で述べられていた「ブログを書いていると自分の持ち味が出てくる」ということに関係していると思います。自分の持ち味が出せるものを見つけたら、やめないでいられる。
 なお本書では、「続ける」と「やめない」の違いについてこう述べています。

「続ける」という積極的な姿勢は、それ自体は褒められる行為として見ることができるでしょう。ただ、それはあなたの生活に負担をかけていないでしょうか?「続ける」ことに目を奪われていないでしょうか?「続ける」ために目新しいものに次々に飛びついていないでしょうか?
あなたがそういう状態では、ログはあなたに語りかけてくれません。むしろ「やめない」という自然な姿勢の方が、あなたの日常を広げてくれるのです。「やめない」こととログは、こんな風に深く結びついています。(P.250-P.251 赤太字は引用者によるもの)


ログが生きてくるのは、それが自分自身の自然な姿を記録したときです。だからこそ「続ける」というある種の強固な意志を必要とする行為ではなく「やめない」という日常の一部としての行為が大切、ということ。日常と違う行為をしたら、その時にログが「平常時とは違う何か起こりましたよ」と語りかけるようになるからです。
普段から記録し続けること。例えば感じたことをブログに書く、例えば思いついたことをメモに
取る、例えば食べたものを写真に撮る。


表紙のイラストに描かれていた女の子は、そんなライフロガーだったのです。

evernoteユーザー必読の書

これまで何冊かevernote活用術を読んだり、インターネットの記事を読んでましたが、一番最初に読むべきはこの本でした。ずいぶん遠回りをしました。evernoteの記事で何か所か「ライフログ」という記事があり、「何のためにわざわざ(記録を)取っているんだろう?」とピンとこなかったのですが、ようやくわかりました。このログについての考え方が頭にあるのと無いのとでは、evernoteの記事について理解に雲泥の差が出ると思われます。
ソーシャルメディアに置ける個人の在り方を考えるという意味でも、本書はお勧めです。


しかし、「3月は毎日ブログ書き続ける!」と宣言した矢先に「続けるじゃなくてやめない」なんて言われてしまうとは……(苦笑)。でもまあ、今のところ無理しているつもりは全くないので問題はないかな、と。昨日と今日の記事のために実はストック記事を用意していたけど、結局使わなかったし。すごく書きたいことがあったら、なんとかなるもんですね。


記事執筆時間:55分