今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

もうおばあちゃんと麻雀は打てない

支援していたクラウドファンディング「麻雀人口増加計画」がSUCCESSしました。

 

fundiy.jp

 大崎初音氏が麻雀講師として奮闘する姿を描いたマンガ「麻雀人口増加計画」。近代麻雀に掲載されるも読み切り6話分を持って凍結状態になってしまいました。そのマンガをクラウドファンディングの力で単行本化しよう、というプロジェクトです。プロジェクトは無事にSUCCESSし、お礼のリターン企画も始まっています。

 

 リターン企画の一つ「麻雀人口増加計画・出版記念麻雀大会」に参加しました。会の詳細の様子は以下に書きましたので、詳しくはこちらをどうぞ。

townbeginner-game.hatenadiary.jp

 

 さて、10/29(土)に第1話がPDFで配信されました。内容は

  • 漫画・第1話/原作:大崎初音 漫画:萩原玲二 (近代麻雀2012/5/1号・竹書房刊
  • SPECIAL INTERVIEW 五十嵐毅×大崎初音
  • ゲストコラム 児玉健
  • 【闘牌解説】 あの日あのときあの選択 藤原哲史
  • コラム MPGP Memories 大崎初音
  • 第1話の初稿ネーム・決定稿ネーム・下描き・予告カットの詰め合わせ
  • 『aya ~麻雀最強戦女流プロ代表決定戦~』/漫画・萩原玲二(近代麻雀2011/8/15号・竹書房刊)

 と、想像以上に豪盛な内容でした。特に漫画本編と児玉健さんのコラムが琴線に触れました。

【※以下、麻雀人口増加計画第一話の内容に触れるため、特に支援している人で未読の人がいたら、読んでからこの記事を読むことを勧めます】

 

 麻雀に楽しそうに触れるおばあちゃん

 教室の生徒である重兼さん。重兼さんは高齢ということもあり、「目の手術で入院しないといけないからしばらく(教室に)来れない」と寂しそうに伝えます。それに対して、大崎氏は

「忘れちゃったら思い出せばいいんだよー!『麻雀を楽しむ』のが一番なんだから!」と重兼さんに伝えます。

 

 その後、大会で大崎氏は負けてしまうのですが、退院して久しぶりに教室に来た重兼さんに

「対局を観てて大崎先生が一番楽しそうだった、だから退院した後もこの教室が楽しみだった」

 と伝えられ、勇気をもらうシーンが印象的でした。

 

 第一話のコラムゲストは児玉健さん。人狼ルームでよくお世話になっていますが、麻雀の話は全く知りませんでした。児玉さんのお祖母様は、麻雀教室に通って麻雀を覚え、大会で優勝し、しまいには児玉さん・児玉さんの両親・児玉さんのお祖母様の4人で3世代対抗麻雀をしていたというエピソードはとても微笑ましかったです。

 

 なぜこの話とコラムが印象的だったかというと、僕の祖母が麻雀を打っていた「らしい」からです。

 

 麻雀を打っていたらしいおばあちゃん

 祖母はかつて看護師でしたが、その時に麻雀を覚えて、医局の人と打っていたらしいです。そのおかげか、今でもたまに入居者から麻雀に誘われて打っているそうです。

 全て伝聞なのは、祖母からそう聞いたからです。

 

 祖母は認知症を発症し、現在も進行中です。前述の話は1年ほど前に祖母を直接尋ねた時に聞いた話です。その時は2時間ぐらい話していましたが、明らかに短いスパンで同じ話を繰り返していました。 「入居者から麻雀に誘われる」のは多分本当なのだと思いますが、判断能力に加え、歩行もやや困難だった事を考えると、あの時点で実際に麻雀を打つことは出来たのだろうか、と考えてしまいました。

 

 麻雀の話を表に出さなかった家族

 僕が麻雀というものを知ったのは小学生の頃です。その自体の小学生のご多分に漏れず、ファミコンに興味を示し、その中にあった「麻雀」というタイトル、ドンジャラっぽいゲームにすっかり夢中になりました。嫌がる父を説得し「ニャロメのおもしろ麻雀入門」を買ってもらい何度も読んでルールを覚えました。

 しかし、そんな僕が何回も父に向かって「麻雀やろう」と言っても、父は首を縦に振りませんでした。

 

 一度でいいから、麻雀牌を使って本物の麻雀をやりたい!

 その願いは高校に友達の家で叶いましたが、結局父と麻雀をやることありませんでした。

 

 ここからは推測になってしまいますが、父はあまり僕に賭け事の世界に触れさせたくないようでした。社会人になりたての頃、一緒にWINSに行きましたが「競輪場には連れて行かない」と言われたのを覚えています。競馬はメジャーな趣味になっていて、それなりに明るい世界になったから、連れて行って良いと父は判断したのかもしれません。

 

 麻雀はゲームです。

 ゲームだから、ただ真剣に遊ぶ。それだけで全然楽しいのです。

 でももし、父が麻雀を賭け事の世界と認識していて、しかも明るい世界ではないと認識していたとしたら。

 今思えば、父だけでなく、叔父(祖母の息子)もファミコンで麻雀をやっていた割には、麻雀の話を出すことはありませんでした。

 

 

 僕のおばあちゃんは麻雀を打っていました。

 医局の人を手玉に取るくらい強かったのか、素人同然で数合わせとかで打っていたのか、真相はわからないままです。

 

 僕のお父さんは麻雀を打っていました。

 帰宅して出かけていって、麻雀を打っていました。無双していたのかカモられていたのか、真相はわからないままです。*1

 

 僕の叔父さんは麻雀を打っていました。

 今はどうしているか知りません。健在なので、今度あった時に麻雀の話を聞いてみようと思います。 

 

 

 麻雀人口増加計画は、日本プロ麻雀協会所属、大崎初音氏が麻雀ファン増大に発案・推進する麻雀普及活動の総称です。健康麻将全国会の麻雀講師として活動する大崎氏のこの活動が広がっていった際は、賭け事の世界というイメージは払拭されるのかもしれません。

  その時は、家族とか身近な人とも気軽に麻雀をやって、その人の新しい一面を知れたり、新しい会話が生まれたりするのかな。そんなことを考えています。

 

 

ニャロメのおもしろ麻雀入門

ニャロメのおもしろ麻雀入門

 

 

*1:父は6年前に他界しているのでもう聞けません。