今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

スキルを身に付ける一番手っ取り早い方法は金を稼ぐこと

  だいぶ前にTwitterでタイトルの意見を目にしました。どうしてそうなのかは書いていなかったのですが、妙に印象的だったので覚えていました。そして最近色々あった結果、この内容は「その通りである」と考えています。

 

  例えば、何がしかのスキルを身につけるにあたって、以下の2パターンがあると仮定します。

  1. そのスキルを身につけられる「無料」の講座を受講する
  2. そのスキルを身につけられる「有料」の講座を受講する

  どちらがよりスキルを身に着けられそうか。直感的に後者だと考える人は多いでしょう。僕もそう思います。理由としては、例えば

  • 有料講座の方が質が高い(場合が多い)
  • 受講者が、「お金を払ったのだからスキルを身につけよう」とモチベーションを上げる

  ということが考えられます。無料でも、詳しい内容が書かれているブログや動画もありますので、無料と有料で得られる情報の格差は縮まっています。ですので、有料であることの意味は、「受講者にスキルを身につけるモチベーションを与える」点が相対的に大きくなっていると言えるでしょう。

 

  しかし、これまでの経験や周囲の人々を見ると、スキルを身に付けるための方法としては、もっと効果的かつ確実な方法がありました。それは「スキルを使って金を稼ぐこと」です。

 

金を稼ぐ行為はスキルと真剣に向かい合う行為

  「金を稼ぐ」とはどういうことか。単純化して考えるならば、「スキルを使ってお客さんに何らかの商品や役務を提供し、お客さんからお金をもらう事」を意味します。これをスキルの実践という観点から見ると、こうなります。

  • スキルを実践で使う
  • そのスキルおよび結果に対して、お客様からフィードバックをもらう(うまくいったら褒められるし、ダメだったら文句を言われる)

  つまり、金を稼ぐことで、スキルの実践およびフィードバック、検証ができることになります。検証結果を得られることでスキルをより深く理解したり、改善ポイントも見つけられます。「金を稼ぐ」行為が、実践とフィードバックをセットにした行為であるならば、スキルを身につけられる場であることは間違いありません。

  では、お金を貰う場合と貰わない場合で差はあるのでしょうか。これはちょうど前述の有料講座と無料講座の受講の裏返しで、お金を貰うほうがよりスキルを得られます。

 

  例えば、何かを教えるにあたって、以下の3パターンがあるとします。

  1. 無料の講座を開催する
  2. 受講料1000円を20人からもらって講座を開催する
  3. 受講料2万円を1人からもらって家庭教師をする

  お金を貰うことには一定の責任がつきます。そう考えると、無料講座では講師自身のモチベーションがそれほど上がらない事は、想像に難くありません*1

  また、お金を貰う場合も、貰い方によって(善し悪しではなく)身に付くスキルの種類が異なります。受講料500円を20人からもらう場合には、

  • 大人数にわかりやすく教えるスキル
  • 教室を開催・運営するスキル
  • よくある質問への対応スキル

  などのスキルが身につくと考えられます。一方、2万円を一人から貰う場合は、家庭教師的なレクチャーを求められます。その場合、教えるスキルはもちろん、

  • 特定の人間への教え方を調整するスキル
  • よくある質問への対応スキル
  • 高度な質問に対して回答するための知識

  などのスキルが身につきます。「高度な質問に対して回答するための知識」は、他のパターンで身につかないわけではありませんが、より得やすいのはパターン3でしょう。一人あたりの金額が大きい分、責任は大きくなります。その責任に答えなければお金が貰えない(お客さんを失ったときの額が大きい)ため、スキルの研鑽を行うモチベーションは他の2パターンよりも大きいです。

 

  当たり前ですが、金を稼ぐことは簡単ではありません。そもそも金を稼ぐことの入り口として、商売に必要な基本スキル*2と専門スキルは必要です。しかし「専門スキルがまだ身に付いていないからやらない」と慎重な姿勢よりは、「専門スキルは足りていないところはあるけど、後は金を稼ぎながら磨く」という前のめりに近い姿勢の方が、結果としてスキルも身に付いて金も稼げると、これまでの経験から思います。専門スキルが全く無いのではどうしようもありませんが、

  • 該当のスキルが多少はある、または該当のスキルは無いけど周辺のスキルならある
  • 「そのスキルを伸ばしたい、そのスキルで金を稼きたい」意欲が有る

という条件が揃っているのならば思い切って飛び込むのは正着手だと、僕は思います。

 

  本記事は、これまでの仕事を振り返る意味でも書きました。裏を返せば、仕事で身につけたいスキルがあったのですが、「金を稼ぐ」事を念頭に飛び込んでおけばよかったなぁという後悔も、少しあります。今の状況自体に不満があるわけではありませんが、現状も含めて、この視点を持つことでもっと世界を広げられたのかもしれないな、と感じています。

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ごちとん」の炙りスペアリブ豚汁定食。

「味噌汁」はとにかく具材を色々入れても全然成立する料理だと改めて思い知りました。ご馳走様。

 

*1:もちろんYoutubeで無料で公開する、遊びを友達に布教するなど、お金を貰わないからといってスキルが身につかないわけではありませんが、今回は簡略化して書いています。

*2:ここでは、営業活動やスケジュールリングなどの、なにか商売を行うために絶対的に必要なスキルのことだと思ってください。