今日も知らない街を歩く

雑記に近い形でちまちま書いていきます。

台湾3日目:大会撃沈、聖地巡礼、満腹小籠包豆花

朝食を食べにホテルから出て街を歩く。

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 外を出ると交通量が昨日までと全然違う。しばらくして、今日が月曜日の平日であることに思い至る。ホテルの周辺には銀行や保険会社などの金融機関の大きな支店があったので、ここ松江南京駅周辺は、いわゆるビジネス街なのだろうと推測した。印象的だったのは、とにかくバイクが多かったことだ。ベトナムにはカブが多いというのは「水曜どうでしょう」で知識として知っていたけど、台湾もバイクが多いというのは知らなかった。バイクを積荷にして運んでいるトラックも見かけたことや、街の裏手にはバイクの整備屋が多かったので、バイクが根付いているのは間違いなさそう。東南アジア系の国々はバイクが多いのか、台湾とベトナムがたまたまそうなのかはわからないが、東南アジアのバイク史が研究されていたら読んではみたい。

 

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 OTOME珈琲店で朝食。店内で店員同士が中国語で会話していること以外は台湾感が感じられなかった。これはこれでちょっと新鮮な体験だった。

 コーヒーを飲んで一服し、コンビニで飲み物を買って会場へ。

 

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 ASPT Stud hi-lo Day2。危うく飛びそうになったけど命が繋がった状態、劣勢なのは変わらず。ボタンアンティで普通のStudよりはアンティ・ブリングインでチップを出すペースが計算しやすいので、焦らないでじっくり行こうと心がけるも、無理なベットがたたってしまい、20分後にスタックが0になり終了。しょんぼりしながら会場を後にし観光を頭に切り替える。

 

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バタバタしていて買えなかったEASY PASSをファミリーマートで購入。台湾のICカードはコンビニでも買えるのが便利。キャラクターの形をしたICカードというのも魅力的。台湾はバス・電車などの公共交通コストが非常に安いので(バスなら15TWD、日本円にして70円程度)、台北を観光するならば必須だと思う。

 

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 昼食は街中で見かけたビュッフェ形式の食堂で食べることに。豚のバラ肉や魚が思った以上に大きく美味しかった。こういったビュッフェ形式の食堂には1度しか行っていなのだけど、料理はどれも美味しかったので、例えばビジネスマンであれば、昼夜を持ち帰りで済ませるのは選択肢として全然あると思った。


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 台北101展望台より台北を望む。案内で写真にある黄色い橋がマッカーサー橋と呼ばれていることを知る。マッカーサーが台湾まで来ているとは知らなかった。

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 台北101展望台で香水を購入。最後に残るインクの香りがを妙に気に入った。土産物として何を買おうか考えていたが、まさか自分用に香水を買うとは思わなかった。

 台北101展望台から降りた後、歩いて南下する。目的は小説「台北プライベートアイ」の舞台となる臥龍街と富陽街。

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 臥龍街はいわゆるシャッター街だった。最初に台北に降りたときには、ほのかに甘い匂いがしたのだけれど、ここにはその匂いは全くなく機械油のすえた匂いだけがした。事実、営業していたのは整備工場だけだった。台北プライベートアイの主人公、呉誠は大学教員を辞めてこの街に私立探偵として移り住むが、居住先をここにした理由が何となく想像できた。機械油くらい強い匂いでないと大学教授や演劇の匂いは上書きができない。

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 ただ再開発も進んでいるらしく、一部の区画では建設中の高層ビルや小綺麗なマンションが建っていた。この街も10年後には全然違う様相を見せるのかもしれない。その時には呉誠はどこへ行っているのだろう。

 台湾へ行く目的は、もともとASPTというポーカーの大会へ出場するためだった。観光もしたかったけど、どこへどうやって観光しようか考えたとき、

「台湾を舞台にした小説を読めば、その後台湾に聖地巡礼できるのでは?」と思いつき、台湾を舞台にした本を買って読んだ。結局読了したのは「台北プライベートアイ」だけだが、おかげで想像以上に楽い観光になった。もしガイドブックを読んで観光名所を決めるだけだったら臥龍街は訪れていなかったし、仮に訪れていたとしても何も楽しめなかったに違いない。

 街を巡る物語は、街を歩くことをとても楽しくしてくれる。

 

 余談だが、一連の観光模様をツイートしたところ、台北プライベートアイの翻訳者である舩山なつみさんが発見してツイートを紹介してくれた。こういう出会いは本当にTwitterの醍醐味だと思う。


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 臥龍街を後にして、Twitter*1でお勧めされた龍山寺へ。お参りの作法やおみくじの仕方に悩みつつ参拝。おみくじで「このまま進んでも良い事はない」と言われてしまう。まだTriple Stud Mixという頑張りたいイベントがあるんだけどなあと、不安を胸に抱えながらおみくじをしまった。ただ、安心したくて結局お守りを買ってしまった。

 

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 参拝後、近くのドリンクバーでパイナップルジュース。泰三も果物がおいしいと聞いていたけど、ドリンクバーが確かに多い。心なしか、パイナップルジュースは、日本のものよりも少し濃い気がした。

 

 夕飯は、これもTwitterで教えてもらった小籠包の名店「鼎泰豐」へ。店内に案内された後で、自分が入ったのが本店ではなく新生店であったことに気付く。
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 小籠包となすの醬油煮。

 昔、父親から「中華料理は、炒め、蒸す、揚げ、煮る、店によって得意ジャンルがあるから、それにあった料理を頼むと良い」と聞いたのを覚えている。小籠包は蒸し料理だけれど、あいにく食べたくなる蒸し料理がなかったので、素直に自分が気になった「なすの醤油煮」を注文した。普通に当たりだった。もちろん小籠包の美味しさは言うに及ばず。トリュフ入り小籠包み気になったが、結局注文はしなかった。カエルの唐揚げで冒険はしたし2日連続で冒険はしなくても良いと思った。

 

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 鼎泰豐を出た後、「そういえば豆花ってまだ食べてなかったなあ」と軽い気持ちで豆花の店を探して頼んだら、想像以上に量が多かった。美味しかったは美味しかったけど、夕飯直後で腹が膨れた身には少ししんどかった。


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 ホテルに戻り、日本から持ってきたSwitchでリングフィットアドベンチャー。台湾に来たら絶対食べ過ぎるから少しは運動した方が良いと思い持ってきた。実際のところ、食べる量は日本より多いが、その分観光で歩いている(10,000歩以上は確実に歩いている)。体重が増えているのか減っているのかは帰国後の体重計だけが知っているが、減っているという甘い事実はさすがに見込めそうもない。

*1:Xと呼ぶ気は無い。

台湾2日目:食べ歩きと観光地巡り、ASPT開始

 ホテルの朝食プランをつけなかったので、街に出て朝食を食べることに。

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 ホテルから数分歩いたところにある店で注文しようとするも、メニューの読み方がわからず、身振り手振りで伝える。上から3番目の料理を頼み、出てきたのがこちらの料理。

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 雰囲気からして、おそらく注文通りの料理が来ていると推測。チヂミのような料理で、生地にもしっかり味があり、ソースも美味しかった。これで35TWDなので日本円にして180円程度。非常に安い。他のメニューも気になったのでもう一度行ってみようと思いながら後にした。


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 コンビニで買ったお茶。いわゆる特茶のようなものと推測。「分解」という言葉がダイレクトで効果がありそうと思い購入。味は予想に反し、甘みがあって特茶のような苦味は感じなかった。


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 松山慈祐宮。日本の寺院と違って非常に豪華な作りをしている。名古屋城のシャチホコを連想して、見た瞬間思わず笑ってしまった。


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「松山」と聞いて四国の愛媛県松山市を連想したが、どうやら同じ発想らしく、東日本大震災時の義援に対する感謝として松山からの時計台と記念碑が建てられていた。

 院内は思ったより広かった。参拝者が線香を立てていたので「線香が欲しいが金額が書かれていない。いくらか」と尋ねたら「天の郵便受けに入れろ」と言われた*1。意味がわからず困惑しながら下を見ると賽銭箱のような形をした口があった。なるほどと思い、線香を受け取り小銭を賽銭箱に入れると、ぐっと親指をサムズアップしてくれた。どうやら合っていたらしい。一安心。2階と3階にあった香檀に線香を挿していった。どういう風にお参りをするのが正しいのか事前に調べなかったことを後悔しながら、見よう見まねでお参りをした。途中、2階で信者と思われる人々が境内で歌のようなものを歌っていた。その時はなんだかわからなかったけど、日曜だったからキリスト教で言うところのミサが開かれていたのかもしれない。


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 積極的に買い食いをしていく。食べたのはいわゆる肉団子で、想像以上に肉とニラがぎっしり詰まっていた。

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 次はどこへ行こうかと思案していたら、国立故宮博物館へ1本で行けるバスが出ていることがわかったので、そのまま国立故宮博物館へ。

 展示は主に台湾史に関する内容で、特に中国史の明朝・清朝の美術品が多く面白かった。世界史を高校で勉強して以来ほとんど忘れている自分ですらこんなに楽しめたのだから、きちんと中国史・世界史を学んでいる人はより楽しく見られるのだろうなと思う。

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台湾らしくデジタル的な展示物も多かった。デジタルサイネージとして鳥や風景の移り変わりが投影されたり、ARで引き出しを操作する展示物もあった。

 国立故宮博物館は特に撮影禁止ではなかったけど、なんとなく展示物の写真を撮る気になれなかった。日本では博物館内で写真の撮影は禁止、あるいは推奨されていないが、文化の違いがあるのだろうか。

 

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謎解きキットらしき商品。買わなかったけど、もし謎解き税の友達渡したら、言語の鍵を飛び越えて解けたりするのだろうかとはちょっと思った。

 

 博物館を後にして、昼食を食べに「故宮晶華」へ。*2
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 注文したのは「小籠包」「焼きそば正確な名前を記録し損ねた」「蛙のモモの唐揚げ」。蛙のモモの唐揚げはチャレンジせねばと思い注文。味は鶏肉より淡白で身が締まっていた。美味しいか美味しくないかと言えば、美味しかったのは確かだ。ただ、一つ食べるごとに骨を口から選り分ける手間や値段(記憶では450TWD程度)に見合うかと言えば、そうは思えなかった。「鶏の唐揚げ」が優秀な料理だというのが理解できた。帰国したら鳥の唐揚げを今まで以上に感謝しながら食べることにする。

 

 ホテルに戻り休息後、今回の旅の主目的であるASPT会場へ向かう。参加する種目はStud hi-lo。

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 参加人数は14人ほど。ホールデムよりも参加者が少ないのは当たり前だけど、Badugiや2-7のようなドロー系よりも参加人数が少ないことに寂しさを覚えつつ、プロポーカープレイヤーの木原直哉さんと同卓し、楽しく打てた。しかし成績は芳しく無く、1日目終了時点で原点より低い23400。世界的な大型大会の壁の高さを感じながらホテルに戻った。

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 夕飯を食べるタイミングが取れなかったので、近くのファミリーマートでカップ焼きそばを買ってみた。辛さもちょうど良く美味しかった。一つぐらいはお土産に買おうかなと考えながら就寝。

*1:ポケトークを使って相手の言葉を翻訳しています。

*2:本旅行記で店の名前が記載されていないものは、店の名前を失念してしまったためである。レストランの名前をちゃんと記録しておくんだったと少し後悔している。

台湾1日目:聖地巡礼の準備・ブレードランナー・牛肉麺

  夏季休暇はいつ取って何をしようか考えていたら、ASPTというポーカーの大会が台湾で開かれる事を知る。

 

aspt.world

 

2年前ぐらいにポーカーの大型大会に入賞をして依頼ずっとポーカーをしているのだけど、最近ではホールデムよりもMIXゲームの一つであるスタッドゲームにハマっている。

townbeginner.hatenablog.com

 

majandofu.com

 

  JOPTのMegaStack以来大型大会の入賞は果たせていなのだけど、台湾を観光するというのも良いと思い参加を決意した。

 

台湾へ行く準備としてパスポートを更新し、書籍を買う。

 

  観光本を物色していたら、台湾を舞台にした小説が横に並んでいた。興味が合ったので「台北プライベートアイ」を一緒に購入したところ、思った以上に面白かった。

「台湾を舞台にした小説を読んでから台湾に行けばそのまま聖地巡礼ができる」事に気付いて「流」「自転車泥棒」をKindleで購入。あいにく時間の都合で読了はできなかったけど、どちらも面白いので次回台湾に行くことがあったら、これらの聖地巡礼をしようと思う*1

 

  一通りの準備を終えて成田空港から台湾へ。

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  桃園空港へ到着。コロナ禍以降初めての海外。飛行機に預けた荷物の受け取りが、入国審査前だと勘違いしてしまって、余計な時間のロスをしてしまった。ともあれ無事に入国。

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  MRTでホテルへ向かう。台湾の電車は切符ではなくトークンのようなもので認証ができる。出る時は改札にこのトークンを入れる。

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  台湾の街。どことなく甘い匂いがした。パイナップルケーキか台湾のお土産として有名だけど、それとも関係があるのだろうか、と思う。

 

  ホテルでチェックインを済ませ、夕飯を食べに行こうと出かけたらゲリラ豪雨に見舞われる。

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  折り畳み傘は日本から持って来たが、まさかこんなタイミングで降ってくるとは思わず、ホテルに置いてしまっていた。

「こういう風景はブレードランナーで見たことがある」

  と少しテンションが上がるが、店に着くまでにびしょ濡れになることがほぼ確定してしまった。テンションの乱高下を感じながら店に足早に向かう。

 

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 林東芳牛肉麺の半筋半肉麺。

 台湾は牛肉麺も有名らしく、1日目の夜はこれを食べようと目をつけていた。八角の香はするがスパイスの主張は強すぎず、麺とよく合った。麺は少しコシのある沖縄そばにも見た食感。熱帯地方の麺はこういう麺が多いのだろうか。

 牛肉はスジ肉がよく煮込まれて食感もちょうどよく美味しい。

 初日から当たりを引けて嬉しかった。

 

 ホテルに戻り、電気の変換プラグ無しで利用できるのはありがたいなと思いながらケーブルをつないで諸々充電準備をして就寝。

 翌朝、iOSのアップデートが走りいきなり通信制限がかかってしまったため、泣く泣く追加容量の申請を行うことになるのだけど、それはまた別の話。

*1:というより、もう次回いつ行こうかと今の時点で楽しみになっている

【無重力の日】町田と大塚を歩いてアンカーを作る空想をする

  町田へ行ってきた。

 

  少し前に、「ENPOKER 町田」という店で10game-mixをやること、Day2を突破すれば海外大会への渡航費用が出るというツイートを見かけた。

  興味はあったものの、町田は遠いしわざわざそれだけのために行くのはとあまり乗り気ではなかったのだけど、無重力の日を作ることを思い出した。

townbeginner.hatenablog.com

  結局あれ以来知らない街を歩いていないので、いい機会だと思い町田に出向いた。「無重力の日」は目的を持たないで街を歩くことが趣旨なので、ポーカーをやりに行くという目的がある以上、厳密には無重力ではないけど、知らない街を歩くという行為をするのだからと言い訳を込めて。

 

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SHOGUN BUJRGER MACHIDA」のチーズバーガー。

  「ハンバーガー選手権で日本一」のポップにつられて入店。確かに肉が美味しかった。注文したのは普通のチーズバーガーだったけど、もしもっと若ければ躊躇なくダブルチーズバーガー注文していたなと思いながら完食。

 

   昼食を済ませ、ゲーム開始までまだ時間があったので予定通り町田を歩いた。

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  茶道具だけでこんなにでかいビルが?珍しいなと思い入店。どうやら町田ではそれなりに有名な店らしい。

hoeido-grp.com

  フロア案内によると1階と地下1階が宝石、3階と4階が催事場、そして2階が茶道具。なるほど、宝石も扱っているから茶道具も美術品としての取り扱いをしているのかと合点がいった。そういえば1度も茶道具の売り場を見たことが無かったなと思い2階へ足を運んだ。

 

  店内の写真を取るのは憚れれたので撮影はせずに売り場を眺めた。少し驚いたのが掛け軸だ。旅館・ホテルの和室に飾っている掛け軸というのは5、6万は最低でもすると想像していたのだが、安いものでは1、2万程度で売られていた。もちろん10万円も超える掛け軸も売られていたけど、掛け軸のイメージが少し変わった。別に予定は無いけど、和室のある家に住むなら、一度掛け軸を飾るか検討するのは案外悪くないのかもしれない。

  茶器や茶釜も値段が随分違う。「ピンキリ」ということだろうけど、正直知見がまったく無いので、安いやつでも満足できてしまうなと思ってしまった。茶道具は美術品であり目利きが重要で、戦国時代になぜ茶器が重要視されてきたのか、なんとなくわかる気がした。優れた茶道具は優れた美術品であり、優れた美術品には金と権威が(否応なしに)絡む。

  しばらくプレイしていなかった太閤立志伝をプレイしたくなった。

  まったくの余談だが、茶道具を見ている最中に頭に浮かんだ感想を、試しに江口のりこの声でナレーションしてみたら思った以上に楽しかった。「ソロ活女子のススメ」はやはり良いドラマだ。www.tv-tokyo.co.jp

 

 

宝永堂を後にして予定通りEN POKERへ。

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  10-game MIXはノーリミットホールデムも含めた10種類のゲームを6ハンドごとに行うゲーム。ポーカーは実力7割、運3割と聞いた記憶があるけど10-game MIXをプレイしていると実力の占める割合はもっと高いんじゃないかと感じる。僕の得意なSTUD系(Stud-Hi、Stud-Hi 8 or Better、Razz)ではしっかりチップを増やせた反面、苦手なDRAW系(Badugi、2-7Triple Draw、2-7Single Draw)はみるみるうちにチップが減っていった。顛末としてはNLHでリバーで捲くられること2回で終了。最後こそ運だったけど、弱点があっては戦えないことがよくわかった。

   問題は、苦手なDRAW系の勉強をするモチベーションがあまり大きくないことだ。当たり前だけど、苦手なことをやるというのは食指が動かないものである。さらに問題は、DRAW系の勉強をするくらいなら、その分僕の好きなSTUD系の勉強をしたいと思ってしまっていることだ。学生時代は苦手な科目もやらないと進学に響いてしまうため渋々勉強していたけど、社会人、しかも趣味の話となると苦手なことを勉強するためのモチベーションを保つことは困難になってしまう。

  「DRAW系への理解が低いからモチベーションが上がらない」という側面はあるので、一度ちゃんと勉強してから、改めてどうするか考えることにした。自分の勉強のペースを自分で定義できるのは、強いられていない勉強の特権である。

 

   ポーカーを終えて夕方。ちょうどよい時間だったので夕飯を食べてそのまま町田を後にした。特に下調べもしていないしこんなものだろう。無重力、と言っても結局ポーカーをやって昼と夜を食べただけだ。ただ満足感は高かったし、宝永堂のおかげで知らない街を歩いた感覚も味わえた。街を開拓するというのはこんな感じだったっけな、と感覚を思い出した。知らない街を開拓するには拠点が必要だった。

 

  夕飯を食べ終えて、1周年のお祝いも兼ねてRespoへ顔を出した。

respo-poker.com

 

  あいにく1周年Mainトーナメントは権利を取れなかったので、リングゲームに参加。

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  基本的には決着がつくトナメの方が好みでリングゲームには食指が動いていなかったのだけど、最近色々なアミューズメントポーカー店のリングゲームに参加してみて、結構その店のカラーが出てくるなと感じた。客層やシステムが違うだけで全然違う味わいになるのは、様々な種類のラーメンを味わっている感覚にも似て面白い。たまには違うテイストのラーメンを食べたくなるときはあるけど、それでも実家で食べる手作りのラーメンは別枠のような美味しさがあるのにも似て、Respoのリングゲームは僕にとってはそういう枠のゲームなのだなと思った。

 

  Respoのリングゲームは楽しかった。思えばRespoに通いだしてから大塚の店を歩くことが増えた。大半は食べ歩きだけど、それ以外の面白い店も次第に増えていった。アンカー(錨)があれば範囲を広げることができる。神保町の眞踏珈琲店と同様に、Respoという店は僕にとっては世界を広げるためのアンカーになっているのだろう。

  今後どれだけ、アンカーを作ることができるのかはわからない。ただ、今のアンカーは大事にしたいし、もし自分自身の関わり方が誰か別の人の何らかのアンカーになるのであれば、それはとても楽しく幸せなことだと確信している。

 

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  夕飯として食べた、町田「グリルママ」のミックス定食。

  しょうが焼き・チキンカツ・ハンバーグ、つけ合せも含めて懐かしくも豪華な洋食だった。食べ終わった後、こういうのをツマミにビールを飲むのが非常に良いことに気付いた。今度は平日昼間にこの手の洋食と瓶ビールを注文して、悪い顔でコップにビールを注ごうと思った。

知っている街の知らない処を歩く

  休暇が取れたので身の回り諸々を整理。軽く部屋の片付けを済ませて美容院へ。特に問題なくカットを終えると本日の用が終わってしまった。そのまま帰るのも少しもったいない、神保町でも散歩するかと思い、地下鉄で向かう。

 

  駅から出て、何度も通っている神保町ではあるけれど、行く場所は結構決まっているなと気付く。今まで行ったことのない場所は、例えばどういうところがあるのだろう。そう思い、試しに一度も訪れたことがない場所・店に入ることに決めた。

 

  いつも居心地の良い場所へ足を運びメンタルを回復させていた。もちろんそれ自体は何も悪いことではないけど、いつまでもメンタルを回復させているだけで何も冒険しないと、リスクを何も取らないのと同じで、いつか大きなものを失うのではないかという不安に襲われた。

  そんな不安を抱く理由は別に無い。でもその不安を振り払う事ができなかった。それであれば、今日一日ぐらい少しぐらい居心地の悪い思いをしたとしても、知らない場所に行ってみよう。

  神保町をぐるぐる歩きながら昼を食べる場所を探した。ついついカレー屋やいつもの店に惹かれてしまうが、いやいや駄目だと心を振り切って歩いた。たかだか昼を食べるだけで大げさだなと思う自分がいると同時に、Google Mapを使わないで昼食の店を探すぐらいでストレスを溜めてしまう自分に気付いてゲンナリしてしまった。

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  ロシア料理店サラファン

  ロシア料理の店を数件見かけて、こんなところにもあるのかと思い入った。誕生日だからというわけではないけど、休暇らしいことを一つしてみようとビールを頼んだ。
  注文したのはピロシキランチ。ピロシキは揚げパンのイメージが強く手づかみで食べるものだと思っていたから、ナイフとフォークを使いながら食べるのは新鮮だった。値段的にはちょっと高かったけど、ピロシキもボルシチも美味しかったから、今度は別のメニューを食べて見ることにする。

   お気に入りになりそうな店が一軒増えた。正しくリスクを取れたと思った。

 

  サウナよろしく居心地の悪い場所と居心地の良い場所を交互に行こうと思い、今度は居心地の良い場所としておなじみ眞踏珈琲店へ足を運ぶ。書き物をしながら、しみけんさんとポーカーの雑談をしつつ、いったん帰宅。書物の整理を終えて再度出かける。

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  銀座に行くのは昼と夜だけで、こういう夕暮れ時にはあまり来なかったとぼんやり思う。少し陽が落ちて建物が紅く照らされる様子は、終りと始まりが交わる姿にも似て、しばらく見続けていた。

  居心地の良い場所へ行ったので、今度はリスクを取って知らない場所を歩いて回ることにした。

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  ウォッカ専門店Van Gogh。銀座には歯ブラシやサーモン、果ては隕石など珍しい専門店があるのだけど、ウォッカ専門店は知らなかった。入ってみると、店主がウォッカの試飲を勧めてきた。キャラメルフレーバーのウォッカは思った以上に口当たりが良よく、ちびちび飲むのに最適そうだった。

  ウォッカと聞いて、ロシアとウクライナの戦争の影響はないか尋ねた。案の定、去年は大打撃だったらしい。ただ今年に入り貨物は回復基調にはあるとのこと。

  二口目として試飲を勧められたコーヒーフレーバーのダブルエスプレッソも、カクテルや牛乳、コーヒーに合いそうな味だった。自宅のベイリースがもうすぐ無くなりそうだったことを思い出して、試しに購入。容量はそんなに大きくないが、気に入ったらまた買い足す。

  

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ジンジャー専門店、銀座のジンジャー。ジンジャーシロップは前から興味があったけど買う機会が無かったので、良い機会だと思い購入。購入したのはシンプルなプレーンタイプ。試飲したドライはピリッとした感じで好みだったけど、コーヒーや紅茶と混ぜるならばプレーンのほうが使いやすいという店員さんのアドバイスに素直に従った。
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銀座の街をあてもなくぶらぶら歩く。夕飯をどうしようかと考えていたら気になる店があった。しかしあいにく満席だったため、再びぶらぶら歩く。

 

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  1時間半ぐらい銀座を歩いて、思った以上に中華料理店が多いことに気付いた。街中華も高級中華もあり、バラエティに富んでいた。昼間感じたストレスが何故か銀座を歩いている時は全く感じなかった。慣れたからか、ウォッカでほろ酔いになっていたからなのかは、よくわからない。



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  京華小吃の麻婆茄子。麻婆茄子を食べるのは久々だったことを思い出した。酢を入れるという発想は無かったけど、さっぱりして食べやすかった。ハイボール・カクテル系とよく合った。

 

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  銀座みゆき館の和栗モンブラン。

  和栗モンブランは持ち帰って食べていたけど、店内で食べる事は無かったことに気づいて店内で一服しながら食べた。そもそもモンブランを食べるのも相当久々だった。

 

  「休日に知らない処に行ってみる」。よく考えたら今まで一度もやったことがなかった。事前に目的地を設定して、そこがたまたま知らない街だから周辺を試しに歩くというのはやっていたが、一切目的も定めずに歩いたことは無かったかもしれない。あるいは過去にやったとしても記憶にない。

  考えてみたら、「目的を定めて何かをする」という生活をここ何年も公私に渡ってやってきた。仕事はもちろん、私生活もそうしないと何かに取り残されてしまう気がして焦りがあった。もちろん楽しいこともたくさんあったし成果も出ているけど、あてのない旅というか、ふらりとした無重力の状態に精神を置かないと、いつかぷつりと電池が切れてしまう状態になってしまいそうで心配になった。

  「リスクを取らないといつか大きなものを失うかもしれない」は、恐怖に駆られた行動で焦るばかりだ。でも「いったん精神も無重力にしてみる」なら、試しにできそうだ。

  折りに触れて、精神を無重力の状態に置くのは良いことなのだろう。無重力日をGoogleカレンダーに追加した。

 

puzzliar.com

  文章を書き続けていたら「ライアーミステリー」なる企画のシナリオ制作にお声がけをいただき、自分の誕生日にプレスリリースいただくという誕生日プレゼントをもらった。大変ありがたいことである。

  この記事(日記・記録)は、自分ですら忘れてしまうような何でもない記事だ。でも、この文章を書き続けないとライアーミステリーのシナリオは書けなかったと確信しているし、自分の文章のコアな部分はこういった記事に宿っていると思っている。いくら表現が稚拙でも構成が歪でも、自分という内側と街という外側が邂逅する瞬間に考えることは、自分のコアになっている。

【マンスリーレポート】2023年4月:荒波を乗り越える

毎月の振り返りです。

 

townbeginner.hatenablog.com

4月は

4月 ペンタクルの5:正位置

物質的・精神的に困難な状況陥る、これまでのやり方が通用しない、自己不信、失意、失望、過酷さが増す、拠り所を失う、価値観を変えることで救いを得る、決意を新たにする

でした。

 

激しい荒波を少しずつ乗り越えていく

 先月は慣れない管理業務とトラブル対応で忙殺されたと書きましたが、今月もその続きでした。トラブル対応自体は収束に向かっていったのでそこまで負担は大きく無かったのですが、メンバーの離任・着任対応やプロジェクトのトラブル再発防止策の策定など、やるべきことが多く月の前半は仕事に追われる日々でした。後半になり少しずつ余裕は出てきたものの、今度は出張が入ったりと、結局自分の時間が取れないのは変わらずでした。

 管理業務としてメンバーの育成もあるのですが、こちらは幸いなことにメンバーも意欲的なので、いかにやる気を失わせないで進めるかが鍵だと確信しています。色々トラブルやうまくいかないことは今後も出てくるとは思うのですが、新米管理職としてやれるだけのことはやります。

 

少しずつ拡大させていく領域

  ありがたいことに、遊びの面はマーダーミステリーや人狼・ポーカーなど遊ぶ機会が多かったです。特に、ポーカーはNLH以外のミックスゲーム、マーダーミステリーは今まで同卓した事のない方々とのプレイなど、今までとは少し違う領域・領分へ足を広げることができたという感覚がありました。あまり対人関係の構築が得意でない*1のですが、「得意でないからやらない」と固執のではなく、ある程度のリスクを覚悟で世界を展開していかないと世界が狭くなってしまうので、今後も機会を見つけて積極的に展開していくことができればいいなと思います。

 

いいとこ無しのバックギャモン

  JBSのバックギャモン名人戦に参加していますが、残念ながら現時点で0勝3敗でリーグ戦突破は早くも厳しくなりました。PRは勝っていましたが微差かつ7、8点代なので手放しで喜べる内容ではありません。仕事も逼迫して余裕も無くなってきたので、残試合の結果次第ではJBSを退会することも検討しています。初期レーティングの1000をとうとう越えることができなっかたのは心残りですが、仕方ありません。壁は想像以上に厚かったです。幸いINBCなどオンラインでバックギャモンができる環境が整ってきているので、退会後は緩くギャモンをプレイすることにします。

 

5月のカードは、

5月 女教皇:逆位置

思い込みにとらわれる、判断を誤りやすい、計画通りに行かない、批判的、引き籠もる、深く考えすぎる

です。大アルカナの逆位置カード、慎重にいかないといけないとは思うものの、「深く考えすぎる」というのも気になったりで、バランス感覚が求められそうです。GWはゆっくり休んで今後のことを考えます。

*1:言葉を選ばずに言えば「対人恐怖症気味」ですらあります。

【マンスリーレポート】2023年3月:管理業務で忙殺されたりトラブル対応で追われたり

毎月の振り返りです。  

 

townbeginner.hatenablog.com

 

3月のカードは、

月:正位置

一抹の不安、悩み、家庭環境、克服すべき問題、深い内面性、母性的な愛、感情に流されず真実を見分けることが鍵

でした。

  大アルカナの「月」にふさわしい(という言い方が適切かどうかわかりませんが)、非常に不安定な月でした。

 

管理業務に追われる

 会社の組織が変わったことで、プロジェクトに関わる役割も変わりました。具体的には、今までプロジェクトリーダーとして業務的な顧客調整を行なっていたことに加え、プロジェクト管理業務も任されることになりました。要するに「プロジェクトマネージャーをやれ」という指令です。管理するのは一部の領域ではあるのですが想像以上に自分の仕事の時間が取れず疲弊してしまいました。「管理者の仕事は打ち合わせ、自分の仕事は業後に実施」とはよく聞く話ですが、実際にそうなってみると業後の打ち合わせもあり、なかなか自分の仕事ができません。プロマネが自分の仕事を抱えてはいけないと言われる理由がよく分かりました。一方で自分の仕事を移管したくても、移管する先がまだ育っていない&工数が確保できないという実情があります。よって、しばらくは「どうやって自分の仕事を引き剥がしつつ、メンバーを育成するか」に注力なければなりません。まだまだ苦労は続きそうです。

 

トラブル対応で疲弊と感謝

 お客様のシステム更改があったのですが、こちらの不手際でお客様の業務が止まってしまい大迷惑をかけてしまいました。顛末をまとめて謝罪をし対応に追われる後半戦でした。お客様からはもちろんお叱りの言葉をいただいたのですが、どうやって再発防止に取り組むか、そのためにすべきことを順番に説明・時にはお客さまへの依頼など諸々の対応を行い、徐々に収束しつつあります。もっとも、本トラブル自体が完全収束した後も継続的な対応は必要になるので、まだ先は長いです。

 白状すると、こういった謝罪の場面で謝罪したことはおろか、立ち合ったことすらなかったため精神的に非常に負担が重かったです。こういった場面をこの年になるまで経験してこなかったのは、これまであまりきちんと仕事をしてこなかったのではないかと凹むと同時に、トラブル収束でお客様から協力いただけることが非常にありがたいと感じました。ITの問題として発注者とベンダーの関係が取り沙汰されることはよくありますが、だからこそお客さまとの関係はシステムの品質に直結するのだと確信した出来事でもありました。

 やらかした側が堂々と書くのは違うと承知の上で書きますが、大変に良い経験でした。今後とも頑張ります。

 

 

  そんなこんなで大幅に稼働時間が増えてしまい、3月はプライベートな事柄にほとんど時間を割くことができませんでした。少なくとも平日の業務後はぐったりとして、フロントミッション・ザ・ファーストをスキマ時間にプレイするのが精一杯でした。

   本当はゲームの感想を書きたいのだけど、あまりちゃんと書けそうにないなと少し無力感に襲われています。ゲームについて自分の言語化能力が足りていないことに加え、時間や気力が奪われてしまっています。せめて5月には書くことができれば良いのですが。

 

4月のカードは、

 

4月 ペンタクルの5:正位置

物質的・精神的に困難な状に況陥る、これまでのやり方が通用しない、自己不信、失意、失望、過酷さが増す、拠り所を失う、価値観を変えることで救いを得る、決意を新たにする

です。これまでの流れから考えると更に疲弊しそうな気がして心配です。メンタルを崩壊させることだけは防いでやっていきます。

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アミューズメントカジノ「Respo」のスパゲティナポリタン。

最近よく行くのだけど、ホットドックといい、フードが妙に美味しい。こういう懐かしい感じのものを食べながらポーカーをするのは、学生時代に雀荘でカレーを食べながら麻雀を打つのにも似て、とても楽しい。